愛すべき、松野一松｡［2］ (ページ13)

今日:5 hit、昨日:0 hit、合計:50,533 hit

好きな人ページ13

〈カラ松side〉

カラ松「一松girlは？」

トイレから戻ってきたらAがいなかった。
聞くとどうやら、一松と一緒に2階に上がったらしい。

十四松「あ！」

十四松が突然短く叫んで2階に走っていく。
どうしたのだろうか。

カラ松「なあ、アニキ」

おそ松「うん？」

カラ松「実は今、少し悩んでいてな…」

おそ松「うん、お前はちょっとくらい悩んだ方がいいよね～！あ、俺もか！ハハハ！」

成績やばいんだよな～と言いながら笑うおそ松。
俺は笑えなかった。

カラ松「恋を、していてな」

おそ松は目を見開く。

相手は勿論Aだ。

一番恋愛に詳しそうなトド松は、Aに恋をしていると見えたので言えなかった。

チョロ松も十四松もそういうのは得意ではないし、相談できるのはおそ松しかいなかった。

一松になんて、言ったらどうなることか。

おそ松「ふうん、そっかー。そんで？」

一瞬目を見開きはしたが、すぐにいつもの笑顔に戻って続きを聞いてくれた。

カラ松「でも、その人には既にloverがいて…」

視界の端でおそ松が何やら眉を吊り下げて苦笑いをしている気がした。

おそ松「うんうん、そんで？」

カラ松「そのloverも、俺の大切な人なんだ」

おそ松「なるほどねー！ …までも、いいんだよお前は、そのままで。人の彼女だろうが関係ない、好きなものは好きでいいんだよ」

カラ松「そうか…！ありがとう、アニキ」

少し悲しそうな笑顔でそう助言した。

カラ松「…でもアニキ、どうしてそんなに悲しそうなんだ」

つい聞いてしまった。

おそ松「ハハ、そんなことねーよ？

おっ十四松戻ってきたな!! 上で二人何してた!? セッ【ﾋﾟｰ】してた!?」

俺から十四松にぐるりと向きを変えて、また悪戯めいた笑顔を振り撒く。

松代「ちょっと未来のニート達ー！誰か手伝ってー」

おそ松「トド松よろしく～」

トド松「えー！兄さん達が行ってよ」

結局トド松がジャンケンに負けて、マミーの元へ向かう。すると男らしからぬ叫び声を上げてリビングに戻ってきた。

トド松「一松兄さん、Aちゃんの家に泊まるって…！」

俺はただ呆然とするしかなかった。