第122Q ページ7
自分が一番強くなければいけないというプライドのためなら、ラフプレーも辞さない。
霧崎のマネージャーをやっていて、ラフプレーを見ることにはだいぶ慣れていたはずだった。
敵の選手は良くて自分のチームメイトがラフプレーを受けるのは許せないなんて、身勝手だと言われるのも承知だが許せない。
今すぐにでもシルバーに殴りかかりたかった。
敦も怒りで我を忘れている。
手首を折られたにもかかわらず、シルバーを自らの手でヒネリつぶさなければ気が収まらないようだ。
相田さんが引き止めるも、敦はコートへと戻ろうとする。
しかし、そんな彼の目の前に立ちふさがる影...
「ムチャはダメです紫原君。
交代してください」
テツヤだった。
いつもクレバーな彼が誰よりも落ち着いていた。
「だからオレがやるって言っ...」
「大丈夫」
クレバー...？
そこにいるのは、いつものポーカーフェイスの彼ではない。
テツヤはシルバーを憤怒の形相で睨みつけていた。
「キレてるのはボクも一緒です。
絶対に勝ちますから」
第4Q残り2分半。
VORPAL SWORDS、79点。
Jabberwock、87点。
敦はテツヤと交代して試合再開。
最終局面。
敦から貸していたヘアゴムを返されるも、結い直す気にさえなれなかった。
もう二度とコートから目を背けたりしない。
テツヤを入れたことにより、陣形を変える。
3-2ゾーン。
アウトサイドの守備に特化したディフェンスだ。
ボールはJabberwock。
ナッシュと対峙しているのは、赤司だった。
ダムッ！！
やはり彼ではナッシュに追いつけない。
ナッシュは赤司を抜きにかかるが、フェイク。
ナッシュの手元にあったボールは、今はニックの手中にある。
DFゾーンをひきつけてから、守備のうすいテツヤのいるサイドへのパス。
パスを受け取ったニックはシュート体制に入る。
しかし、それに瞬時に追いついたのは...
「覚悟しな。
アイツらがここまでつないでくれたからな。
ラスト2分半、こっからはエンリョなく全開でいくぜ！！」
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かんざし(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。続編楽しみにしています。 (2022年8月30日 0時) (
レス) id: 52ad1983de (このIDを非表示/違反報告)
ダーカー - 本当にありがとうございました✨この作品に出会えて幸せです！！続編楽しみ‼️‼️‼️ (2021年11月6日 0時) (レス) @page32 id: 80264e36de (このIDを非表示/違反報告)
あげは - やば…おんなじ鳳蝶なんだがw (2020年8月21日 9時) (レス) id: 55916dfabc (このIDを非表示/違反報告)
鱗五雨(プロフ) - 思わず時間を忘れて読み込んじゃいました！（笑）続編まってます！！ (2019年9月21日 18時) (レス) id: af73f39adb (このIDを非表示/違反報告)
月影 - 感動するいい作品でした！主人公ちゃんに感情移入してしまい、号泣しました。昔の彼のようにとナッシュを思い闘う主人公を見て私もこんな風になりたいなと思いました！これからも頑張ってください！ (2019年1月20日 3時) (レス) id: 9446a19fb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Madras | 作成日時：2018年2月3日 16時
