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第146Q ページ31

『…もちろん、私にも日本に残してきた大切な人たちがいる。

家族もそうだし、友達やVORPAL SWORDSのメンバーたち。

そして何より、高校時代のバスケ部のヤツら。

あいつらは日本でひとりぼっちだった私に居場所をくれた...

恩人でもあり、大切な私の仲間よ。

でもそんな人たちを置いてまで、私はナッシュに会いたいと思った。

ナッシュと一緒にいたいと思った。

だって私...




ナッシュのことを心から愛しているから...!』




嘘なんてつかない。

私の素直な気持ち。

私は、今自分の目の前にいる彼が大好きだった。

他の誰よりも、今までも、これから先もずっと...




『.........オレが先に言うつもりだったんだけどな...』

『えっ、わ...!』

急に抱き上げられた。

私の目線より少し下に見えた彼の頬に、かすかに朱色が差している。

『オレをここまで動揺させられんのも喜ばせられんのも、お前くらいだ。

らしくもねぇが、お前の昔のチームメイトが少しばかり憎い。

オレはお前に対しては嫉妬深くて強欲な男だ。

覚悟しとけよ。

お前がどんな男に惚れたのか、どんな男に惚れられたのか...

後悔しても、オレはもうAを手放してなんてやれねぇぞ?』




そんなセリフを言いつつ、眼差しは優しい。

とんでもない男を好きになってしまったと思ったのは事実だが、覚悟なんてとっくにできている。

それほどまでに私はナッシュのことが...




「I will continue to love you now and forever.
(今もこれからも、オレはお前を想い続けよう)

I love you...
(愛してる...)」

普段は言えないような恥ずかしいセリフだって、今の私たちなら言える。

「...I love when you are like that.
(...そんなあなたが大好きよ)

I love you too...
(私も愛してる...)」

そう答えるとナッシュは私を抱き上げたまま、人目も気にせず私の唇を奪った。

去年、試合会場のロッカールームでされた溺れるようなキスではなく、優しくて深い愛のキス...




空港の大きな窓から見えた8月のLAの空は、どこまでも青く澄み渡っていた。

今日はまさに...




『ねぇ、ナッシュ...

今からストリートコートに連れてって!』

『...ああ』




ストバス日和。









fin.

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設定タグ:黒子のバスケ , ナッシュ・ゴールド・Jr   
作品ジャンル:恋愛
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かんざし(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいています。続編楽しみにしています。 (2022年8月30日 0時) (レス) id: 52ad1983de (このIDを非表示/違反報告)
ダーカー - 本当にありがとうございました✨この作品に出会えて幸せです!!続編楽しみ‼️‼️‼️ (2021年11月6日 0時) (レス) @page32 id: 80264e36de (このIDを非表示/違反報告)
あげは - やば…おんなじ鳳蝶なんだがw (2020年8月21日 9時) (レス) id: 55916dfabc (このIDを非表示/違反報告)
鱗五雨(プロフ) - 思わず時間を忘れて読み込んじゃいました!(笑)続編まってます!! (2019年9月21日 18時) (レス) id: af73f39adb (このIDを非表示/違反報告)
月影 - 感動するいい作品でした!主人公ちゃんに感情移入してしまい、号泣しました。昔の彼のようにとナッシュを思い闘う主人公を見て私もこんな風になりたいなと思いました!これからも頑張ってください! (2019年1月20日 3時) (レス) id: 9446a19fb8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Madras | 作成日時:2018年2月3日 16時

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