【あんスタ】どうも、夢ノ咲学院を潰しに来ました。

生存率16％ ページ18

ガチャン
　
　
誰も居ない屋上に一人でベンチに座る。
こう言う時は一人って楽だって熟思う。

本当は、兄さんが居ないと何も出来ないのに。

ふと、屋上の隅に寄って柵に座って下を見る。
兄さんは此処から飛び降りたのか。怖くなかったのかな。
何で相談してくれなかったんだろう。頼り無いからかな。

せめて、

飛び降りた理由くらいは知りたかったなぁ。


え？今更？そうだね。
理由も知らないのに勝手に学院のせいにして潰そうとするんじゃ無いって？
分かってるよ、分かってるけど。

兄さんはこの学院の屋上で飛び降りた。その事実は揺るぎない。
私は見てないけど、学院側が認めてるし見ていた生徒も居たと言う。
でもさ、謝ってくるのは良いけどさ。

兄さんの死を学院の評価のために内密に処理するのはどうかと思うんだけどね。

兄さんと同じ学年の普通科の子も知らないんだよ？この事実。
ホント、参っちゃうよね。クソかな？

そのせいで慰謝料も貰えなかったし。
その時はもう両親が居なかったから私一人で訴えてもなーんもならないし。

ひっそりと暮らそうと思ったのに。
佐賀美先生だって椚先生だってこの事を知ってるのに何で態々招いたのかね。
分からないけど、潰せるんだったらいいや位の気持ちで入ったからなぁ。
　
　
もうさ、潰すんじゃ無くて自分から居なくなる？
こんな無駄な人生やってられっかってね。

私を愛してくれた両親もここまで育ててくれた兄もみーんなあっちに居るんだよ？
もう逝くしかないよね。

待っててくれるんだよ？手を広げて。
そんなん、飛び込むしか無いでしょうよ。
　

今までよく頑張ったよ私。
一人で頑張ったよ私。
人を憎まないで、恨まないで生きてきたよ私。
最後まで兄さんの言う事聞いてたよ私。
偉いでしょ？私。
　
辛い事があったらペンダント見てたよ。
能天気な生徒を見て無性に苛立ちながらも羨ましがってたよ。
　
　
そんな辛い事はもう終わりだ。
あの人に会う前に死ぬのか。
一回くらいは見たかったけどまあしょうが無い。
　
　
さてと、前置きはこの位にして。

柵の向こうに足を付く。
あっ、遺言とかいるかな？兄さんの稼いだお金まだあるけど、

まあ良いか。

私は柵から手を離し、飛び降りようとする。
　
　
　
屋上から飛び降りますか？
　
　
・ はい ▼
　
・ いいえ
　
　
　
　
　
　
　
　
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿不正解。

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