【中島敦】愛しい君の過去へ【文スト】

漆〜園長はゼッタイなの〜 ページ8

『…この子供等が、反抗してきました。』


園「…それだけで、怒鳴り散らすなどどうかと思うが？」

『…すみません』


叱った。予想外だった。

すると園長は私達を見てこう云った。


園「…話をしようではないか。先に食事をしていろ」

『はい。』




すると男は部屋へ去っていった。


一瞬の静寂。


園「…着いて来なさい」

園長はどこかに歩き出した。言葉の通り着いていこうと、

改めてしくしく泣き続ける敦をおんぶをしなおし、着いていこうとした。


……が。


園「穀潰しの分際で背負ってもらうなど、なんておこがましい行為だ。自らの足で立て。」

後ろをも振り返らず云う園長に、ムカッ、ときた。


抑えられず、云い返す。


「何もおこがましくありませんけど？というか足痛いから背負っているのに、どうして立たせようとするんです？」


すると園長はゆっくりと振り向き、感情もなく云った。

園「立て。」

「どうして？」

園「立て。」

「どうして？」

園「…何度云わせる気だ。立て。」

「此方こそ、どうしてです？」



一触即発。


敦「…」

敦は静かに立ち上がり、足を生まれたての子やぎのように震わせた。

「…敦」

敦「…ここでは、園長がぜったいだから。」




敦は仕方なくといったように儚く笑った。

捌〜綺麗な〜→←陸〜食事まえの反抗〜

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