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第三十二話 ページ36

A「……サスケ」




すぐさま後ろを振り向くと、二年前より大人びた顔のサスケが、僕を睨みつけるように見ていた。


血のように赤い、写輪眼で。





A「…変わったな…おまえ」





口から出たその言葉が、僕が感じたサスケの印象だった。



見た目はもちろん、雰囲気や顔つきが全くの別人みたいだった。



…髪型は変わってないけど。





サスケ「いや違うな。オレは昔と何も変わってはいない。」




しかし、それを否定するサスケ。




僕の呟きを吐き捨てるように否定した。



あぁ。


今のサスケは、堕ちる寸前ってところか





A「…復讐にとりつかれるな、サスケ」





サスケ「オレがどうなろうと、あんたには関係ない」





A「関係ならある。僕はおまえの姉だ」





サスケ「血は繋がっていない。それにオレの兄弟は憎いイタチだけだ」





A「…兄様を殺してもなにも変わらないぞ、サスケ」





サスケ「…あんたはオレに説教するために来たのか?」




低い声で冷たく言い放つサスケ。



すぐにでも僕を、殺しにかかりそうなほどの殺気を向けている。



けれど、僕にはサスケが戸惑っているように見えた。



その瞬間、悟った。





…ああ、そうか。






自分でも、心なしか口角があがるのが分かる。




サスケにとって、僕はまだ断ち切れない存在なんだね。




さっきまでと違う表情をした僕をみて、サスケの眉がピクリと動いた。




サスケ「…この状況でよく笑ってられるな」


A「僕自身も驚いてるよ。ここまで“兄姉”を思ってくれる弟はいないからね…」




そう言うと、サスケはさらに殺気を僕に飛ばした。





…さっき変わった、と言ったけど、



君がいうとおり、昔となにも変わってなかったよ…サスケ。




僕と兄様の後ろをちょこちょことついてきていた頃のサスケのまんまだった。





最後に、サスケが刀を握り僕に切りかかる場面を見てゆっくりと目を閉じた。





A「…またね、サスケ」



サスケ「…っ」





ブン…と刀を振り落とす音を聞き、僕は意識を手放した。

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壊音=銀魂LOVE♪の神紫ダヨ - 続き気になります!ゼツ「更新待ってるよ/マアセイゼイガンバレヨ 」 (2018年7月22日 14時) (レス) id: 85fc3d6f11 (このIDを非表示/違反報告)
プリン★スポ隊隊長兼副 いろいろ最高な小説多いよな← - うぐっ………気になる………!! (2018年6月8日 12時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
我愛羅LOVE - なんで終わり何ですか???続きが気になります!更新頑張って下さい! (2018年1月4日 21時) (レス) id: 132b4743de (このIDを非表示/違反報告)
あん - 続き見たいです!更新がんばってください! (2016年1月5日 14時) (レス) id: fad68dc6d4 (このIDを非表示/違反報告)
misyou.go(プロフ) - この小説良いですね!更新停止しないでください〜。 (2015年7月30日 17時) (レス) id: 38e98ebc28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:降矢雪乃 | 作成日時:2013年1月24日 19時

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