私は、貴方の秘密に気付いていない。 ページ16
今日は中也さんと太宰さんの任務の日。
勿論私が首を突っ込める案件のレベルの任務ではない。
有名な組織を丸々潰しに行くのだ。
双黒以外に出来る任務ではない。
だから今日は私は留守番。
中也さんと太宰さん、そして戦闘能力の高い異能を持つ1部の上級工作員だけが向かう任務。
今回の懲らしめ作戦は、中也さんだけが動く、中也さんだけが頼りの作戦だ。
私は、ポートマフィアの拠点ビルのフロントで中也さんを見送る。
「それじゃ、頑張ってきて下さいね。作戦も大切ですけど、中也さんの命が1番大切ですから。どうかお怪我の無いように。」
中也「おう。んじゃあ、資料整理宜しくな。」
「はい。………行ってらっしゃい。」
太宰さんに言えない。
太宰さんを見送れない。
それが、こんなにも辛いなんて。
こんなにも腹立たしいなんて。
何時から私達の関係は縺れてしまったんだろう。
何時から、崩れてしまったんだろう。
こんな事をしてしまう最悪な私を、誰か止めて欲しいよ。
そして、同じく最悪な太宰さんも止めて欲しい。
私は、資料整理をしながら、ただただ自分の惨めさに頭を抱え続けた。
どうにもならない事だと分かっていても。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
太宰「中也。最近Aと仲良いよね。」
真逆、太宰からその話を振ってくるとは思わなかった。
中也「手前には関係ねぇだろ。」
部下が運転する車から見える景色を眺めながら応える。
太宰「ねぇ。君、Aと何か企んでないかい?」
ふっ。流石、鋭い頭してやがんな、此奴は。
中也「何でそう思うのかは知らねぇが、そんな事はしてねぇよ。」
太宰「はぁ…。まあいい。そっちはさほど問題じゃぁ無い。」
中也「だったら、何が問題だって言うんだよ。」
太宰は溜息をつく。
太宰「そんなの決まってるでしょ。
君が、Aを好きかどうかが1番問題なのだよ。」
俺は、その言葉を鼻で笑い飛ばした。
中也「ああ。好きだぜ?だったら悪いかよ。」
太宰の目が少しだけ揺らいだ。
中也「手前から、彼奴を奪ってみせる。手前がどれだけ過酷な状態かなんて俺は知ったこっちゃねぇし、知る積りもねぇ。俺に1番重要なのは、手前がAを傷付けた。それだけだ。」
済まねぇな。A。
これは、演技でも何でもねぇよ。
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太宰亜里沙(プロフ) - 魔夢 (まゆ)さん» 太宰さんが終われば更新します! (2019年9月9日 21時) (レス) id: 9865e50aa1 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 (まゆ) - すみません泣きました (2019年9月6日 6時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 (まゆ) - 中也 中也 中也 中也 中也 中也 中也 中也 中也 (2019年9月5日 22時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 (まゆ) - ああああああ////おもろいよーーーーー^ (2019年9月5日 21時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
魔夢 - 他の人もだしてあげてください…………ね? (2019年9月5日 21時) (レス) id: cd9a959149 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:太宰亜里沙 | 作成日時:2018年3月26日 22時