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11_08 ページ8

ジムチャレンジという言葉と内容、期間が大写しになり、盛り上がる音楽と共に沢山の街の風景が次々流れていく。最後に見慣れたナックルの城塞が映ったと思えばまた広場に戻り、三つ指を天に向けたポーズを大きく決めたダンデさんの姿を最後に暗転。少しの空白の後に、静かな音声と共に再び何かの番組が始まった。

あっという間に過ぎ去ったインパクトに、しばらく唖然とする。息を詰めるのをやめた自分の呼吸が、やけにうるさく耳につく。すぐ隣で見ていたドラパルトの表情は、特に変わっていない。

「…今のはショート版だけど。ガラル全土をあげての一大イベント、ジムチャレンジ。選ばれたトレーナーが自分のパートナーとなるポケモンと一緒に、仲間を増やしながらシーズン中に各街を巡ってバトルの旅をする。ジムトレーナーとそれを束ねるオレ達ジムリーダーはその道行きを見守り、時には援護して、その身で以て関門の役割を果たす。最後には皆で一緒くたに激突し合って、残った一人がチャンピオンに挑む。そのバトルに勝った奴が、次のチャンピオン!」

な、単純だろ?因みにナックルは最後のジムで、さっきのダンデは少し前まで長いことチャンピオンをやっていて、この時期のジムはチャレンジャーの情報を逐一共有発信するから一気に忙しくなって…とにこやか顔に戻ったキバナからこともなげに大きな情報がぽんぽん出てくる。そろそろ本当について行けない。

待ったをかけて一つずつかみ砕いて説明してもらいながら、彼と出会ってからのあれこれを思い返す。古代語、ドラメシヤ、それにまつわる出来事を除くと、彼は常にナックルの街と、それとは別の大きな何かに沿って行動していた。

まだ暇な時期なんだ。
今は時間があるから。
今のうちに。

ジムチャレンジがその"何か"なのは、間違いないだろう。淀みなく解説を続ける顔は上気して、自分が二番手の立場なのを甘んじていると口では言いながらも眼差しは強く、確固たる誇りを持っているのは想像に難くない。

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設定タグ:キバナ , ポケモン剣盾 , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:aks | 作者ホームページ:http://alterego.ifdef.jp/  
作成日時:2023年3月21日 20時

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