世話を焼きたくなるあの子は陰キャで引き籠りでコミュ症です ２！

魔法使いと少しの疑問 ページ47

夏目side

Aちゃんは寝るのが早い

『んぅ・・・』

Aちゃんは初めて会った時から寝顔が変わらない
幼いまま

足を縮こませる所も

『あぁ・・・わらちのこんぺーとーしゅーきゅりーみゅぐぁ・・・』

寝言が呂律回ってない所も

『なっちゃん・・・だいぃぃ・・・しゅっ・・・きっ』

恥ずかしい事を寝言で言う所も

夏目「こんなにも・・・ドキドキすル・・・」

本当にAちゃんはずるイ

勝手にドキドキさせておいテ

『あ・・・待って・・・スプーン・・・』

もう違う夢を見ていル

あの子はいつも違うところにいて
一つの場所に留まる事を知らないようで

いつも図書室にいると思ったら軽音部にいたり、手芸部にいたり
はたまた生徒会室にいたり、教室にいたり

何処にもいないと思ったら

先回りして秘密の部屋にいたり


ボクが頭を撫でると

『んんっ・・・ふぅ・・・』

そんな可愛い声を出しちゃっテ

『・・・ふわぁ・・・なっちゃん・・・？』

夏目「あぁ、起こしちゃっタ？」

『うん・・・？今何時〜？』

夏目「十時頃だネ」

『あ、そんなに経ってないんだ・・・』

夏目「もうひと眠りすル？」

『ううん、頑張って起きる〜・・・』

夏目「フラフラだけド、着いて行こうカ？」

『ん・・・頭スッキリ、してくる』

そう言って部屋を出ていっタ



Aちゃんは時折、世話を焼かせてくれなイ
壁を感じる時がある

有無を言わせないところはあの生徒会長のようでもあり
兄さんたちのようでもある

考えれば僕はAちゃんのことをよくは知らない
昔一緒に遊んだ、たったそれだけ

近づいていると思ったらそれは厚いガラスに覆われているようで
本質にずっと辿り着けないでいる

それを放っておいてしまうのは、

ボクがまだ臆病だからだろうカ？

夏目「そうダ、Aちゃんが帰ってくる前に掃除をしておこウ。それでお菓子を・・・♪」

でもボクはこの距離でAちゃんといるのが心地いいかラ
まだそのままにしておこうかナ

─────

奏汰「ぷか〜ぷか〜♪」

なずな「奏汰ちん！またぷかぷかしちゃだめらぞ！」

紅郎「んなことは言ってもよォ？深海は直す気はないみたいだぞ？」

奏汰「そうですね〜」

レオ「面白いな！‘ナズが困る歌！’インスピレーションが湧きあがってくる〜！」

なずな「レオちん！外で作曲するなぁ！」

『・・・深海くん』

奏汰「どうしたんですか、A？」

『ぷかぷか・・・する』

バッシャーン

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