続き ページ23
.
まぁ正直、そう言うんじゃないかとは思っていた。
気丈な彼女の潤んだ瞳に、良心がチクチクと刺される。
『だって、私だって頑張って準備したのに、そんな理由で断られたのは悲しかった。』
凛「あ〜…あれは、Aも準備してる可能性に直前で気付いたから……。」
『いいよ、凛月のチョコも真緒にあげれば?朝の事は許してもいいけど、私はもうあげる気にも貰う気にもなれない。』
凛「あっA!」
ひらりと踵を返し帰ろうとする彼女の腕を掴み、強引に振り向かせる。
俺ってこんなに素早い動きできたんだ、と頭のどこかで冷静に思った。
振り向いたAの目は濡れていて、また罪悪感が刺さる。
凛「ね、ごめん……謝るから、受け取って。」
『受け取るだけ?私のチョコは?』
凛「それもちょうだい。」
『わがまま』
凛「Aのチョコは俺が食べたいし、俺のもAが食べて。…ダメ?」
いいでしょ?と少し微笑んで顔を伺っても、まだ少し渋そうな表情をしている。
(う〜んダメか……なら強行突破かな)
.
103人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かお(プロフ) - はじめまして!更新停止は悲しいですが、また更新して下さるのを待っています! (2021年6月26日 11時) (レス) id: 16a5bce890 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春 | 作成日時:2021年4月1日 0時