番外編-ある日の二人 ページ49
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もうすぐ0時を回るって頃にやっと成宮さんが帰ってきた。正直眠くてソファでうとうとしてた。
家に帰った時に誰かにおかえりって言ってもらえるのは嬉しいと思うし、私はできるだけ彼が帰ってくるまで起きるようにしている。
「おかえりなさ__」
「綾瀬〜?たっだいま〜」
玄関まで迎えに行けば、顔の赤い成宮さんのアホっぽい間延びした声が飛び込んできて。
初めて見た光景に呆然と突っ立ってると、成宮さんは靴も脱がずに私の方へ倒れこんできた。私はよろめきながらもなんとか彼を支える。
その拍子に意識せずとも香ったお酒の匂い。
こいつ…酔っ払ってる。
あんまり酔うイメージはなかった。今日は羽目を外しすぎたのか。
「……酔ってるならさっさとシャワー浴びてさっさと寝てください」
「いーや?酔ってないよ?」
「酔ってますから!!酔っ払いですから!!」
成宮さんはへへっと笑い、私の首にするりと手を回す。……ちょっ。ほんとにやめてほしい。
首に回ってた彼の手が肩らへんに下がると、さらに強く抱き締められ、服越しに彼の胸板に私の顔が押し付けられる。
「綾瀬の匂い好き」
「……へ、」
な、成宮さんってこんな可愛い人だったっけ。
女装すればその辺男子くらい簡単に落とせるんじゃないかな。
下手すれば私よりも女子っぽいと思う。
「綾瀬ー?なんで黙るの〜?」
「……」
「あーやーせー?」
「……」
「…A」
「は、はい!?」
無視しようと決め込んでいたのに名前で呼ばれて反応してしまった。成宮さんは楽しそうに声をあげて笑った。
「……もう今日は寝ちゃってくださいって」
「じゃ、一緒に寝る?」
「寝ろこの酔っ払い」
「Aちゃーん」と抱き締めながら私の髪を指にくるくる巻きつけて遊んでいる。
心臓がばくばくしてて、
爆発してしまいそうで、
できればさっさと離れたかったのに。
(超ドキドキ聞こえてくる…)
成宮さんの胸からも私と同じくらい速い動きの心音が伝わってきて、なんか妙に恥ずかしくなった。
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ましゅまろーず(プロフ) - 夏乃実さん» 成宮くんと元カノさんの区切りがやっとついたので、成宮くんには夢主さんとのデートを楽しんでもらってます笑 いえいえ、そんな私なんてまだまだです…!ありがとうございます( ´ ▽ ` ) (2017年3月27日 8時) (レス) id: 8071ad0c84 (このIDを非表示/違反報告)
夏乃実(プロフ) - 初コメ失礼します!!毎回毎回ドキドキしながら読ませてもらってます。鳴ちゃん書くのがとっても上手くて尊敬します!更新頑張ってください^^* (2017年3月26日 23時) (レス) id: 926ac8ac50 (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろーず(プロフ) - *.-+樺虹+-.*さん» いえもう本当に私の理想の成宮くんを書いているだけなので…!笑 イケメンさを表現できているなら安心しました笑 樺虹さんありがとうございます!更新頑張ります♪( ´▽`) (2017年3月23日 22時) (レス) id: 8071ad0c84 (このIDを非表示/違反報告)
*.-+樺虹+-.*(プロフ) - 突然コメント失礼します!もう鳴がイケメン過ぎてやばいです!! 占ツクから通知来ると、bitterhomeかな??って思うほど楽しみにしてます!!これからも頑張ってください!! (2017年3月23日 18時) (レス) id: 7b9748159c (このIDを非表示/違反報告)
ましゅまろーず(プロフ) - 胡美さん» 御幸くんはここでは成宮くんの友人ポジションという、キューピッド役になると思います笑 作者が真田くん好きなので出してみました! ありがとうございます^_^ (2017年3月20日 15時) (レス) id: 8071ad0c84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ましゅまろーず | 作成日時:2017年3月2日 18時