乱闘に混ざって�� ページ36
『なし』
「ふんふふ〜ん♪」
生徒の声で騒がしい中、可愛らしい鼻歌が微かに響く。声の主である姫宮桃李は、生徒会副会長の『蓮巳敬人』と喧騒から少し離れた場所に立って、辺りを見渡していた。
慌てて逃げ惑う生徒を見ると楽しそうに笑う。
「逃げても無駄だよ豚ちゃんたちっ、家畜小屋に帰る時間だよ〜☆
「ぷぷっ♪ ボクたち生徒会が昼休みは忙しくしてる、って情報を流したら尻尾を出すと思ったんだよね！
「まんまと引っかかってやんの〜、頭のよくないひとって可哀想♪
「こっちは万全の状態で待機してたんだっ、ひとり残らず首に縄つけて家畜小屋行きだよ……！
「あぁ楽しいっ、権力者に逆らうお馬鹿さんたちを踏みつぶすのって快感〜♪
「これに懲りたら、二度とボクたち生徒会に逆らわないようにするんだね！ 這いつくばって、頭を垂れて、ド底辺で生きてろっ☆」
その過ぎた言動に、蓮巳は眼鏡のブリッジをくいっと上げて、「言葉が過ぎるぞ、姫宮」と呼びかけた。
「俺たちは、ルールを遵守するだけの存在だ、それ以上でも、それ以下でもない。単なる物差しだ、そこを履きちがえるな。」
呆れた様子で「馬鹿者どもめ。」と呟く。
「ルールは、貴様らを守るためにあるのに。無駄に逆らい、道理を乱し、俺たちの手を煩わせる。
「度し難い。
「俺は、英智ほど甘くはないぞ。圧政者と呼びたいなら呼ぶがいい、秩序は必要なのだ。
「英智が戻ってくるまで、俺がこの学院の安寧を司る防壁となろう。
「全員、引っ捕らえろ。ひとりも逃すな、捕縛したものは生徒指導室へ連行しておけ。
「あとで俺が、みっちり説教を食らわせてやる。」
「あはは！ 副会長の説教は長いよ〜、ほとんど拷問だよ！ ご愁傷さまっ♪」
そんなやりとりの最中、蓮巳は女生徒を発見する。彼女は、蓮巳と目が合うと「やべっ」と言って一瞬で中庭を走り抜けた。
その女生徒の名前を、蓮巳は嫌ほど知っている。
「何してんのさ副会長〜！ ぼーっとしちゃって、やる気なさそ〜。」
「そうではない。……そういえば、『あいつ』は『龍王戦』に出てはいないもののステージ上にいた。……使えるかもな。」
「あ、Aどこだろ。もし巻きこまれたりしてたら大変だよね〜。副会長、ボク探しに」
「姫宮、その必要はない。少し待て。」
「えー！ 何でー！」
地団駄を踏む姫宮を横目に流し、蓮巳は対峙してくる南雲を見つめた。
「……あいつは運が良い。」
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一織(プロフ) - 生しょうがさん» 返信ありがとうございます！！ぜひぜひこれからも応援させてください…！！ (2022年8月13日 23時) (
レス) id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - ♡ろぉる♡さん» コメントありがとうございます！一番だなんて…！嬉しいです！これからも応援よろしくお願いします！ (2022年8月13日 18時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
♡ろぉる♡ - すごい好みの作品です！今までで一番好きです！更新頑張ってください！ (2022年8月13日 17時) (レス) @page26 id: fb36bde41e (このIDを非表示/違反報告)
生しょうが - 一織さん» ありがとうございます！良ければこれからも応援してくださると嬉しいです！ (2022年8月13日 11時) (レス) id: 1856a8e0e6 (このIDを非表示/違反報告)
一織(プロフ) - 初コメ失礼します、すごく好みな作品にやっと出会えました！ありがとうございます！ (2022年8月11日 23時) (レス) @page13 id: a117ee3fb5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：生しょうが x他1人 | 作成日時：2022年8月11日 14時
