笑顔の理由 ＊番外編 ページ7
お兄ちゃんの声が聞こえる。
私を探してるのかな？
？「何してんだ？」
船首に座っていた私に声をかけたのはエースだった。
エ「ハルタが探してんぞ？」
「知ってる」
二人並んで海を眺める。
エ「じゃあ…」
「いいよ。それよりエースは私に何か用？」
そう尋ねれば頬をかいて答える。
エ「別にそんなんじゃねえけど…Aが珍しく一人でいたから」
その言葉で考えてみる。
「そういえば隊長といる事が多いね」
エ「いっつもハルタといるから二人で話せねえ…」
私は頬を僅かに染めた彼の頭を抱き込んで撫でる。
エ「わっ！？」
「可愛いなぁ！」
エ「やめっ…！」
この前までツンケンしていたエースに懐かれるのは嬉しい。
エ「やめろって！」
私を突っ撥ねると顔をこれでもかと赤くしていた。
「何話したい？」
エースは少し距離を置いて訊いてきた。
エ「…何でお前いつも笑ってんだ？」
「え？」
まさかの質問。
「私いつも笑ってる？」
自覚なかった。
エ「笑ってる。俺バカだからAに何があったかとか知らねえし分からねえ。でも時々悲しそうに笑ってるのだけは分かる」
…悲しそうに？
「そうね。強いて言うならこの船が理由かな」
エ「モビーが？」
エースは純粋無垢な顔でこちらを見てくる。
「楽しくて温かいから。何か嫌な事を思い出したり
考えたりしてもすぐに忘れられる。お兄ちゃんが
気付いて声をかけてくれる。だから私はいつも笑っていられるの」
笑いかけると、エースは目を見開いて黙ってしまった。
「エースは兄弟いるんでしょ？」
エ「ルフィとサボ」
「彼らと一緒だと楽しくない？私はね。お兄ちゃんといるとすごく楽しい。皆といても楽しいのは変わらないけど…少し違う。何でだろうね」
エ「…そんなの知らねえよ」
苦笑するエース。視線を彼から海に向ける。
「エースはどうか知らないけど…。私はこの船が大好きなの。大好きな場所にいると自然と笑顔になるでしょ？」
寝転んだ私は眩しい太陽に目を細める。
エ「そうだな。俺も好きだ」
逆光で表情は見えないけど多分笑ってる。
ハ「いた！A！」
太陽の光が遮られてお兄ちゃんが顔を覗かせた。
ハ「こんな所で何してんのさ？探したんだけど」
「何？」
ハ「用がないと呼んじゃいけないの？」
「普通はね」
エ「ハルタ」
ハ「ん？何？」
エ「…この船好きか？」
ハ「当然♪」
エ「そっか…」
ハ「どうしたのさ？エース」
エ「気にすんな」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 51人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
シュケル - 焔彩さん» もちろん！！楽しみにしてます！！ (2016年6月29日 20時) (
レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
焔彩(プロフ) - 楽しみにしていてください！ (2016年3月20日 7時) (レス) id: 5e6d9dd208 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 焔彩さん» ヒロインとハルタが本気で戦うとすれば凄まじい戦いになりますね！！青雉と赤犬の決闘のように！！！！ (2016年3月20日 5時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 焔彩さん» 本気で殺し合いですか！！！隊長達と麦わら一味のだれが戦うのか楽しみです！！！あまり見たくない光景かもしれませんが！！！ (2016年3月19日 17時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
シュケル - 焔彩さん» しかしヒロインには白ひげ海賊団に戻ってきてほしいですね！！個人的には！！！！ (2016年3月19日 16時) (レス) id: 355b3beae0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：焔彩 | 作成日時：2016年2月11日 22時
