祭だ！ 4 ページ32
文化祭2日目。
今日は午前中に少し仕事をするだけでいいらしい。
しかも御幸君とキッチン組。
ラッキーにも程がある。
やっぱり日頃の行いがいいからかな。
御｢何か機嫌良さそうだな｣
｢え？そう？｣
御｢鼻歌は歌うわニヤニヤしてるわで丸わかりだぜ｣
…マジか。
嬉しさがダダ漏れだ〜…
御｢…ま、オレも嬉しいけどな｣
｢何で？｣
御｢何でって…まぁ…仕事があんまりないから…かな｣
｢そっか｣
そういう会話をしながら、仕事を着々とこなしていた。
桐｢お2人さん、そろそろ上がっていいって｣
｢やったー！｣
御｢んじゃ、あとよろしく｣
男｢おう！｣
女｢ごゆっくり〜♪｣
私たちはせっせと着替えて待ち合わせ場所のA組に行った。
朱｢…お、来たきた｣
倉｢相変わらずラブラブだな｣
御｢は？｣
｢ら、らぶらぶ？｣
朱里と倉持君が並んで立っているのもびっくりしたけど、それ以上に倉持君の発言に耳を疑った。
らぶらぶって…ラブラブ？
ラブラブ！？
私はかなり困惑した。
朱｢おーい、Aー？｣
｢へ？｣
朱｢今完全に頭がショートしてたでしょ｣
｢…たぶん｣
朱｢あははっ、ほんと御幸のこととなると、ねぇ？｣
倉｢速水のこととなると、なぁ？｣
御｢…お前ら何が言いてーんだ？｣
｢｢別に〜？｣｣
2人はニヤニヤしながらこっちを見ている。
これがほんの数週間ほど前まで一触即発の状況だった2人とは到底思えない。
意気投合しすぎでしょ。
倉｢…ま、それはいいとして｣
朱｢とにかく回ろうよ！｣
｢…そうだね、それが本来の目的だよ｣
御｢ならさっさと行こーぜ｣
こうして、私たちはやっと文化祭を満喫できたのだった。
家に帰って、お母さんに今日と昨日のことを話した。
昨日は家に帰ってからすぐダウンしたから…
母｢それで？誰と回ったの？｣
｢朱里と倉持君と、御幸君｣
母｢あ、御幸君ってもしかして前に一緒にデートした子？｣
｢でっ、デートじゃないよ！ただ遊びに行っただけ！｣
母｢フフッ、またそんなに慌てちゃって｣
…っていうかお母さん何で御幸君知ってるの！？
み、見られてたのかな…
だとしたら凄く恥ずかしいわ…
やっぱりお母さんは私より一枚上手だったみたいだ。
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作者名：みゆき | 作成日時：2016年10月10日 0時
