8話 ページ9
「んがっ」がばっ
ここは...。
はっ、そうか、俺は中岡の家で寝てしまっていたのか...。
ぱさ
「ん？」
毛布...。
中岡がかけてくれたんだろうか...。
ふと、ズボンのポケットに入れていた携帯が微かに振動していることに気がつく。
『お兄ちゃん大丈夫？』
『帰り遅いけどどうしたの？』
早夜から、無数のメールが来ていた。
急いで謝罪のメールを送ると、すぐに返信が来た。
少し怒っているようだ..。
帰りに早夜の好きなおはぎを買って帰ろう。
そんなことを考えていると、背後から聞き慣れた声で名前を呼ばれた。
「太田ー」
「田中か。早いな」
「うん。俺も俺にびっくりしてる。中岡さんがご飯できたから来てって」
「おぉ、そうか。何か悪いな..。今度ちゃんとお礼しよう。」
「そうだね。」
「くかー...」
「加藤は..まだ寝てるの..」
「ここは、やはりこよりを鼻に..」
「いいね、俺やりたい」
「すまん、冗談だ」
「そっか、残念」
「むにゃ...」
「加藤ー起きてー」ゆさゆさ
「志村...それ...ボールじゃなくてげんこつ飴...むにゃむにゃ...」
「どんな夢みてんの...」
「んがっ」がばっ
「あ、起きた」
「お。加藤、おはよう。」
「何でうちに田中と太田が...」
「加藤の家じゃないからね」
「なるほど！」
「中岡さん呼んでるから、早く行こう」
「ああ」
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作成日時：2018年1月15日 0時
