東京喰種.Hel (ページ11)

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9話ページ11

今度こそ二人とも唖然とした顔をしていた
笑っちゃうや、そんなに隻眼が珍しいかな

｢あ...アナタも...？｣

『うん！君と同じく半喰種だよ！まぁ元は人間だったんだけどね！！』

そう言うと彼はヨロヨロとおぼつかない足取りで私の方へ寄ってきた

｢.........ホントに？｣

『ホントだよ！さっき右目しか赫眼にならなかったでしょ、だから君は私と同じなんだよ！』

突然彼は私のことを抱きしめてきた
まさか抱きしめられるとは思っていなかったから結構ビックリしたよ

｢......よ...かった...ひとりじゃ...なかった｣

嗚咽をもらしながらそう耳元で囁いた
いきなり喰種になってしまったため混乱したのだろう。しかも彼は私と同じだが〝違う〟

『よしよし、辛かったんだね』

青年の頭を撫でながら、後ろのラビットのお姉さんにちょっと店長さんと話しをさせてと伝えた｡彼女はやはり彼のことが気に食わないのか渋っていたが流石にイライラしてきたためもう直接自分であんていくに行った｡ていうか最初からこうすれば良かった

案の定店長さんはいい人だった｡半喰種と化した青年────金木研君にも元は人間だったのに優しく接して困ったらいつでも来なさいと言っていた

喰種の食料の〝肉〟も渡していたがあれがたべられるようになるには時間が必要だろう
もう自分の役目は終わったと思い込んであんていくを出ていこうとしたら店長さんに呼び止められた

むしろ店長さんからしてみれば私の方が本題だったようだ

｢さて、彼のことも1通りは終わったから...次は君だね｣

有無をいわせない迫力ある声でそういった

『んー、私は何も話すことはありませんよ』

｢いや、私は沢山ある｡まず...君は金木君と同じく半喰種らしいが...本当かね？｣

『本当ですよ、それがなにか？』

｢...君は初めてあんていくに来た日を覚えていないか？私はあの時から君が普通でないと思っていたが、喰種ではないとあの時は確信していた｣

『普通じゃないなんて失礼ですねー、泣いちゃいます』

｢君はその時コーヒーとあともう一つ頼んだものがあるんだが覚えているかね｣

『.........さぁー』

｢私の記憶が正しければ...

君はあの時〝パンケーキ〟を頼んでたよ｣

『............へぇー、店長さん記憶力いいですね。某見た目は子供の少年探偵並ですよ』

｢君はあの時普通に食べていた｡喰種なら人間の食べ物は受け付けられないはずだが...君は何者ですか？｣