東京喰種.Hel (ページ2)

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1話ページ2

『ふーむ、また喰種の事件か』

昼下がりの午後、喫茶店〝あんていく〟でコーヒーを飲みながらある少女が新聞を読んでいた

『世の中も段々と物騒になってきましたねー、てんちょー』

そう言われ彼女に2杯目のコーヒーをいれていた芳村は顔を上げてじっと見つめた

｢確かに物騒な世の中にはなってきてしまいましたね。ですが喰種も好きで人間を食べている訳では無いと思いますよ｣

『へー、随分と喰種に肩を持つんですね。そんな人初めて見ましたよ』

｢人間も喰種もそこまで大差はないものですよ｡強いて言うなら喰種は人間を食べるしか生きていけない。それは仕方の無いことです｣

芳村はそう言うとカウンターに戻っていった

(ふふん、なるほどね)

フードで顔が隠れていたため少女がどんな顔をしていたか定かではないが口元ににやりと笑みを浮かべていた。それをカウンターの向こうから見ていた董香は自分たちを馬鹿にされたと感じたのか思いっきり少女を睨んだ

董香と目があった少女は彼女からのだだ漏れの殺気に気付きながらもまた楽しそうに笑みを浮かべる

『じゃ、てんちょーまた来ます』

お金を置き董香にバイバイをした後その少女は店を出ていった

｢店長、アイツ何なんですか？｡胡散臭いっていうか...なんか気に食わないです｣

｢ふむ、恐らく彼女は人間だとは思うが...どうにも普通の感じがしなかった｣

｢私達と同じってことですか？｣

｢...どうだろうね。嫌な予感しかしないが｣

芳村と董香は得体のしれない不気味な笑みをした少女に嫌な予感しか感じ取れなかった

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『パンケーキ美味しかったなぁー、また行こー』

芳村達の予感通り彼女はとても厄介な存在だった。しかしそのことを知るのはもう少し先の話である