元上司と戦うなんて聞いてない！(京楽春水落ち) (ページ5)

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昔はツンデレタイプページ5

｢君とこんな形で会いたく無かったよ、Aちゃん。君はどうして……いや、旅禍に協力しているのかい？｣

始解によって正体がバレてしまったAは静かに仮面を外し、顔を露わにする

彼女も、こんな形で元上司と会いたくはなかった

ギリギリと斬魄刀同士がぶつかり合い、京楽が仕掛けようとした時……瞬時にAは京楽から距離をとる

「君くらいだよ…僕の影鬼を見切ってるの。」

京楽が呑気に話をしている間、Aの刀が黒く光り始めた

『…黒刀・黒虎の舞(こくとうくろこのまい)！！！！』

その言葉を合図に、彼女から繰り出される斬撃からは無数の黒い虎が京楽目掛けて突っ込んでくる

京楽がそれを切り落とせば、べチャリとトラたちは地に墨のような水溜まりを残して消える

初めて見る彼女の技に驚いた京楽であったが、次の瞬間、水溜まりとなっていた場所から次々とトラたちが現れ…京楽に噛み付いた

ボタボタと流れる血と動く気配の無い京楽に対し、Aは声を上げた

『なぜ避けないのです！！？貴方ならば…貴方ならば避けられる！！！なのにどうして……どうして避けないんですか！！！！京楽隊長！！！！！！』

泣き崩れ、斬魄刀の力が弱まった隙をついて黒い虎たちを振り払った京楽はAの元まで歩き…優しく抱き締めた

「ずっと、君を探してた。君は僕を殺さない…あの時の約束を……守ってくれているから。違うかい？」

『あ……。』

* * *

『京楽…！……隊長。立場が変わっても、私はアンタの味方だから！！！だから、その……絶対に何があっても殺さない！！約束だからな！！！！』

* * *

「また、君に会えて嬉しいよ…Aちゃん。」

サワサワ…

『って、シレッと尻を触るな！！！！』

あいて…と叩かれた京楽は離れた彼女にどう声を掛けようか迷っていた

『その子、死なせないでください。………理由は言えませんが、闇が動こうとしている……。私から言えるのはそれだけです。』

そう言って、Aは京楽たちの前から去っていった

京楽は、服の僅かに残った彼女の薄く甘い香りを軽く吸うと…やっと来た4番隊に青年を預けるのだった

『京楽隊長と戦うとかマジ最悪！！！神様の馬鹿！！！馬鹿馬鹿馬鹿！！！！！！！……でも…カッコよかったなぁ……ハッ！も〜！！私のバカ！！！こんなんじゃやつを止められない…気を引き締めなきゃ。』

上空で1人ブツブツ言いながら覚悟を決めた