【マフィア松】後始末屋にはご注意を

注意６ ページ8

突然思いもしなかった質問をされて少し戸惑う。

そんな事を聞いて何になるというのだろうか。


『大体でいいですよー、だいたーいで』


女は自分が言った事を可笑しいと思わないのか、僕達の答えを待っている。

よく考えれば、いや、よく考え無くても謎なのだ。

裏側の社会の奴なのだろうけど、容姿からしてまだ二十代前半という所だろう。それに女。


僕等の周りは死体だらけ。
血溜まり。無数の銃の跡。

少し位怯むものだろう。

この社会に入るのが相当早かった、元々血や死体に耐久性があったのか。

それか、女の言う『後始末屋』に入ってから感覚が狂ったのか。


いずれのどれかか？



『ちょっとぉ？聞いてますかー。何人位殺したんですかってー！』


「えっ、あぁ、そうだな...」


「ざっと数百人じゃね？この前も梅田ファミリーっての潰したし」


僕がハッとして、答えに止まっているとおそ松兄さんが変わりに答えてくれた。





...このアホな長男は余り物事について余計に心配したり、深く考える事が無い。

その分素直なのだ。




確かに数百人位殺ったけど、ファミリー潰したした事まで言わなくていいから！？
言っちゃ駄目って事判んないの！？



僕じゃ手も足も出ない程強い筈なのに、何でこんなにも油断してしまうのだろうか。

いや、警戒はしている。
銃だって構えたままなのだが、どこか気が抜けているのだ。


今にもその手から銃を落としてしまいそうで冷や冷やする。



頼むからボスっていう自覚を持ってくれ。

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