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その日の朝はただ、陰鬱だった。
彼自身には大きすぎるベッドの上で
蝕むような光がカーテンの隙間から伸びて、白い腕を照らす。
朝。
日本中が目を覚ました。
「起きとる？」
部屋に響くシャープな声。
「…A。」
彼はただ話し掛ける。
彼女は答えない。
「今日は何だか、嫌な天気やね」
晴れ晴れとした水色の空を、彼は細く仰ぎ見た。
「コーヒー、入れてくるわ」
床のシャツを拾い上げ、軽く羽織る。
棚を開け、下着を取り出す。
ジャージのズボンを腰に履く。
シャツの第２ボタンから下を閉める。
どこか無機質で冷たい光は、その動作の一つ一つを照らす。
彼女はまだ動かない。
床にはバスタオルと、黒いシミ。
彼が目覚めた時は、赤いシーツは黒くなっていたが、彼は気にしなかった。
「ミルク、入れる？」
「あぁ、そっか。君、ブラック派やったね。過ぎた事聞いたわ。」
彼は言いながら、白いマグカップを２つ手に取る。
帰ってくる事の無い質問を呪文のように唱えながら、彼はコーヒーが入るのを眺めていた。
「あれ…でも、砂糖は入れとったっけ？パンは焼こうか？トーストするんやったら、折角やからフレンチトーストにでもしようか。僕、上手いんよ？せやなぁ…コーヒー入れたら作ったるよ。味付けはどないのが好み？」
ガチャン、とコーヒーが入り終わる。
「甘くするんのも出来るよ？」
再び寝室に戻り、シングルベッドに腰掛ける。
触れる程の、軽くて優しいキスを彼女に捧げた彼は、傍らのテーブルにマグカップを一つ置いた。
半ば茶色い自分のコーヒーと、真っ黒な彼女のコーヒーを見比べながら、慌てて言い訳をする。
「あ、やぁ、僕、甘党な訳や無いんよ？ただ、たまぁには甘いのもええかなぁーなんてぇ…へへ…」
照れ臭そうに首筋をかき、改めて彼女を見つめる。
そんな2人の寝室だけが、この家の中で異様な雰囲気を放っていた。
その原因は、誰もが分かるくらいの霊圧が満ちていたからであった。
ただ無機質で冷たくて、鉛色の霊圧が。
ラッキーアイテム
革ベルト
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さくまどろっぷす(プロフ) - 更新。 (2013年6月21日 22時) (携帯から) (
レス) id: 37a80ee47e (このIDを非表示/違反報告)
さくまどろっぷす(プロフ) - おーぉ！久々にここ来たな！よし、頑張るか！あんま人気ないけど！← (2013年3月28日 21時) (携帯から) (レス) id: 37a80ee47e (このIDを非表示/違反報告)
マコト(プロフ) - 更新頑張ってね!(^^)!応援してるよ★ あと、ローズオチの小説やってるから見に来てほしいな★ (2013年1月28日 20時) (レス) id: 58a7ec40b7 (このIDを非表示/違反報告)
さくまどろっぷす(プロフ) - しのさん» ありがとうございます！また月曜日が始まりますね…はぁ← おやすみなさいです(笑) (2013年1月27日 23時) (携帯から) (レス) id: 37a80ee47e (このIDを非表示/違反報告)
しの(プロフ) - 市丸かわいい(´･ω･`)初っ端とのギャップに萌えそうです。更新頑張ってください！ (2013年1月27日 22時) (レス) id: f81f10ec00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくまどろっぷす | 作成日時：2012年12月15日 17時
