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「えっ…ごめん気付かなかった」



「と、思ったし気にしてない。あっちに隠れて見てる生徒もいるみたいだし俺は帰ろうかな」




「仕事は?」




「こっちに仕事の用事があったから数日泊まらせてもらおうかと思ってな。だから家で待ってる。寄り道せずに帰ってこいよ?って……ゲーセンいる時点で寄り道か?


ま、まさかお前、生徒を……」



「悪い方に考えないで、生徒と親睦深めてるだけよ」



「遊ぶのもいいけど仕事頑張れよ?」



「言われなくてもちゃんとやってるわよ。まあ夜になる前には帰るから心配しないで」



「分かった、無理するなよ?ああ、あと」



お兄ちゃんは零くんの前に仁王立ちをし大きく鼻を鳴らした。



「妹を幸せにしないと殺すから」



「「は?」」



「ちょ、お兄ちゃん何言ってるの?」




「えっ?だってお前の彼氏でしょ」



「ちが___「申し訳ございません、自己紹介が遅れました」…零くん?」



「私は朔間零と申します。まだ妹さんとはお付き合いしていませんが、できれば愛し合う関係になりたいと願っております」



「えっ、彼氏じゃないの??Aのドタイプな顔面してるし、Aから誘って__」



「おおお兄ちゃん?!?!」



「……タイプ?」



「なんだ、生徒との恋なんて熱いって思ったけど付き合ってないのか。まあそうだよな、子供だしお前も手出せないよな〜」



「お兄ちゃん????」




「まあAが決めた男なら誰でもいいけど、Aが悲しむ姿は見たくないし……何かあったら頼むよ。え〜っと、零くん?だっけ…♪」



お兄ちゃんは、じゃあな〜と手を振り颯爽とこの場から離れてしまった。



「………のう、Aさんや」




「何も言わないで」




「我輩いつでも待っておるぞ♪」




「そういう目で見てないから」




「お兄さんの許しも出たしこれから安心してAさん口説けるし良い機会じゃったわい」



「本当にやめて……それよりも凛月くんとは」




「一応お互い思ってる事は話せと思うぞい」




「そう、なら良かったわ…じゃあ荷物は私達に任せて2人で仲良く家に帰りなさい?」



「じゃが…」



「いいのよ、ほら出てきなさい。ひなたくん、つむぎくん、あんずちゃん」



「あっはは〜バレちゃった」



「すみません、盗み聞きするつもりじゃなかったんですけど…」



「悪気があった訳じゃないんです…」

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作者名:X | 作成日時:2023年5月5日 21時

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