愛されすぎて困ってます【朔間零・蓮巳敬人】 (ページ22)

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宙「huhu～♪前回の続きです！」ページ22

注射器を取り出し、首筋へ刺す。

敬人「痛っ」

急に刺されたからか涙目になる敬人。
しかし、予想外なことが起きる。

つむぎ「注射器が、溶けた・・・？」

夏目「何だっテ！？・・・貴重なサンプルだネ。僕に頂戴。」

夏目(こんなにドロドロに溶けるなんテ。)

いきなりのことに状況判断が出来ていない様子の三人に完全に薬が抜けた敬人が襲い掛かる。

つむぎ「しまった！」

敬人の容赦ない攻撃に三人共気を失ってしまった。

えいち「・・・えーっと、敬人。何その格好。コスプレかい？」

敬人「どういうことだ？」

えいち「見てごらんよ。弓弦も桃李も、さらには真緒や渉までもが吃驚したような顔してるよ。」

確かにポカンとした顔で見てくる輩が沢山いる。

敬人「なんだこの格好！・・・女の子ものの制服か？
しかもなんか上半身に変な脂肪のかたまりが。髪も伸びてるし背も縮んだ。声も高くて女の子らしい顔付きだ。」

えいち「やっぱり敬人なんだよね。でもどうして女の子？
・・・・・まさか、敬人何かあったの？技とか使ったんでしょ。」

うっと図星だったかのようにたじろぐ敬人。

敬人「switchの人達に零さん共々襲われそうになったからつい。舞えば気絶させられると思ったから。」

舞うことで人にダメージを与える子に敬人は“チェンジ”したのだ。

えいち「零君と敬人を襲おうとした・・・？へえ、なら今回は許してあげるよ敬人。けど、むやみにチェンジしたら『めっ』なんだからね！」

敬人「！・・・ありがとう、えいち！」

えいちの前でだけ出す最高の笑顔。それを見るためになら何度でも許してあげるよと思ったえいちであった。

えいち(零君と敬人襲おうとするなんて。許さないよ。)

渉「それにしても、可愛らしいお姿ですね。それ以外にもチェンジ出来るんですか？」

真緒「確かに気になるな。詳細不明の種族なんだろ？」

敬人「何にでもなれるぞ。淫魔(インキュバス・サキュバス)や悪魔、天使にもなれる。」

えいち「火や水にもなれるよ。動物にもね。手や足を刀にしたりもできる。」

敬人「その上武器を使おうとしたところで俺の皮膚に刺さったらすべて溶けてしまうんだ。」

弓弦「・・・できれば一生相手をしたくない相手ですね。」

桃李「弓弦は鋼族だもんね。」

笑った。生徒会室は敬人意外の奴等の笑い声で満たされた。

凛月「へえ、いいこと聞いちゃった♪」

まるで、これから起こるであろう取り合いに気付いていない振りをして。