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鳴宮「待ってください！俺はどこの部にも入る予定はありません」
トミー先生「おや、どうして？」
鳴宮は右手を左横腹に手をあてた
鳴宮「うちは母が亡くなってから家事はほとんど俺がしてて」
トミー先生「なんと……」
山之内「え、おばさん亡くなったの……何も知らなくてごめん！」
顔を真っ青にした山之内は両手を合わせて謝った
鳴宮「いや、小6の夏だからもう全然」
トミー先生「そうじゃの、鳴宮くんのことは残念じゃが無理強いはいかん。Aさんは入部確定しとるが2人はどうする？」
山之内「俺はやるッス！湊がやんないのはすっげぇ悔しいけどやりたいッス！弓道！！」
トミー先生「竹早くんはどうじゃ？」
竹早「ぜひ入部させてください」
トミー先生「それは嬉しいことじゃ！鳴宮くんも気が変わったら見学だけでも来ておくれ、いつでも大歓迎じゃ」
鳴宮「はい」
トミー先生に礼をして去っていった鳴宮の後ろ姿を竹早は追いかけた
竹早「湊、いいのか？」
鳴宮「俺はもう弓道はやらない」
竹早「僕は知ってるよ、湊が大切なものを持ち歩いていることを」
その言葉に反応した鳴宮だが振り返らず去っていった
山之内「そういえばトミー先生、九条さんと親しそうッスね！」
トミー先生「わしはAさんのおじいさんに親しくしてもらってのう、孫であるAさんとも昔からの知り合いじゃ」
A「山之内は大型犬みたいね」
山之内「そう？」
笑いが聞こえる道場に戻った竹早も会話に混ざる
トミー先生「そうじゃ、明日の説明会の進行をAさんと竹早くんに任せようかの」
竹早「わかりました」
トミー先生「弓具と袴をもってきておくれ」
A「はい」
その後解散し、Aは自宅に戻り誰かと電話していた
？『今日入学式でしょ？友達できた？』
A「うん、クラスメイトと大型犬と……まぁいろいろ」
そこでAは声が詰まった、中学の同級生2人も同じ高校だと伝えるのは彼を不機嫌にすると思ったからだ
？『へぇ、まぁいいや。A、今度遊びに行くよ』
A「うん、まってるね……先輩」
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作者名：奏 | 作成日時：2023年1月24日 8時
