九条の貴婦人 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:156,003 hit

4 ページ5

翌日、風舞弓道場には制服を着た1年生と袴を着た子が数人集まっていた

「おまえ弓道とかやったことあんの？」

「ないけど、でも弓道って楽そうじゃねー」

「お正月くらいに弓道してるの見た」

「かっこいいよね袴！」

「弓道女子ってレベル高くね？特に背の高い子の隣にいる紫髪の子まじ美人」

「弓道界で有名らしいよ」

「袴ブースト！」

「そのブースト俺たちにだって効く説あるんじゃね？」

その時女子たちの黄色い声が上がり、世間話に夢中だった子は入口付近を見た

如月「メッハー！」

「「メッハー！！」」

「遅かったねー」

如月「ちょーっと先生に呼び出されちゃってー」

女子に囲まれている如月の肩には弓袋と矢筒が掛かっていた

小野木「神聖な弓道場でうっせぇんだよ」

如月の後から入ってきた小野木の鋭い目に怯えた如月ファンたちは後ずさりした

如月「さすがかっちゃんバリアー！でもダメッしょ？女の子怖がらせちゃ」

小野木「かっちゃんはやめろ……」

如月「かっちゃんはかっちゃんだろ？今更ほかの呼び方できないよ」

それを聞いた小野木はため息をついた

小野木「おまえと同じ高校で部活まで同じなんて最悪」

如月「じゃあかっちゃん、サッカー部いけば？」

小野木「俺は弓一筋なんだよ。袴着たくて弓道始めたやつとは違うんだ」

如月「俺の袴姿は見かけだけじゃないよ！」

花沢「そこの男子お2人経験者ですよね？ちょっと来てもらえます？」

花沢が声をかけると2人は経験者が集まる所に足を進めた

如月「オッケー！」

小野木「アンタたちは？……って」

小野木はAの顔を見て驚いた表情をした

トミー先生「風舞高校弓道部女子部員じゃ。九条Aさん、妹尾梨可さん、白菊乃愛さん、花沢ゆうなさん」

Aと妹尾、白菊は礼をして花沢は穏やかな声で「よろしく～」と声をかけた

トミー先生「弓道には男女の区別はない、仲良くな」

小野木と如月はトミー先生の言葉に返事をする

竹早「よろしく、僕は竹早静弥」

如月「俺は如月七緒でこっちの顔が怖いのが小野木海斗！」