【あんスタ】男装女子の本音【月永レオ】 (ページ9)

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【特別編】もっと可愛く…/貴方side ページ9

ドタンッ

興奮し過ぎて、全身に強い痛みが走った後、その後の記憶は薄っすらとなって覚えていないが、誰かが強く何回も呼んでいた。

『…_____、何回もバク宙すんなって言っただろ？』

『だって、だって！こんなに得意になったんだよ！？凄くない！？』

『凄いけど、怪我するほどしろとは俺は言ってねーぞ、もうすんな。精神的にお前が居なくなったら……』

あぁ、誰かがそんな事をするなって言っていたなあ
褒めてもらおうと、覚えたバク宙を見せてはその時見た顔が凄く嬉しくて俺は何回も見せていた。
前も良くあったなあ、失敗して心配させて…、それでその人の顔がその時こびりついてもうしないと誓っていた。
今じゃ、その誓いも破りまくりだけど……
伏見に悪いことしたな、……伏見？あぁ！伏見！！

懐かしい過去に干渉していれば今の現状を思い出し
ばっと目が覚めては起き上がれば、ビリリッとくる全身の痛み
そして、辺りを見渡せば何故か死んでいるシューズ又の名シークレットブーツだった。

「ってて～……
(やべ、シークレットブーツの踵が折れた…、その前に身長がバレるぞコレは)…あっはは…☆挫いちゃった？的な感じ♪」

「何を言ってんだ、お前…
起きた瞬間にその態度だと、伏見に殺されるぞ。あいつ、結構心配してたんだぞ～？」

「佐賀美先生…先生、伏見は？」

陣「お前が怪我したって事をメンバーにお知らせ中だ」

「怪我？俺体が痛いだけで…」

陣「布団から足を出してみろ」

先生の言われる通りに布団から足を出した時に声に出せない痛みが走った。
それは一目瞭然、左足首が言葉に表せれないほど酷く腫れあがっていた。多分、シークレットブーツだったから負担が大きかったのだろうか、本当に挫いてるわコレ…

陣「お前が言った通り、挫いている…つか捻挫だ。ショコラフェスは諦めろ。」

「え！？嫌！！」

陣「即答かよ……、恐らく、いや絶対その足で踊るのはキツイぞ～？つか、踊れたとしても変な癖がつくからやめた方がいい、最悪の場合踊れなくなるぞ」

それは私を止めるための脅しか本音か。
安静にしろと言われては佐賀美先生は『すまん、これから職員会議だわ。付き添い呼ぶか何かで勝手にしといていいぞ』と言っては保健室から出て行った。まさか、こんな絶望的になるなんて
踊らなければいいって言うけど、アイドルにとって、俺にとって踊りは最大の武器だ。

そして、なによりも
コレを引き受けた本人が出ないなんてクソ喰らえ