双子の秘密は知っている (ページ8)

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助けてなんて言えるわけないページ8

私が学校に行ってないのは、少し訳ありで。
私も、通いたいなぁとは思うんだけどね。

「なんか嫌なことでもあったの？」

と、彩ちゃん。

私は無意識に、首にかけていたネックレスを握っていた。

〈辛い時は、助けてって、友達に言いなね。〉

無理です。言えるわけない、、、

言えないですよ、、、

彩視点

希空ちゃんが、服越しに何かを握っている。
首元が少しキラッとしているから、ネックレスかな。

でも、希空ちゃんの表情は、、、

辛そう

「嫌なこと、ねぇ。
あったはあったけど、その人は悪くないもの。

まぁ、訳ありって思っておいて。
それとも不登校の人なんかと話したくない？
だったら、ごめんね、、、」

『それは絶対ないよ！』

「俺も。
あのさ、俺も不登校の時があったんだ。
自分だけが、そういう境遇ってわけじゃ、ないんだぜ。
そんなに落ち込むなよ。」

と、忍。

ふむ。たしかに、同じ境遇の人が言ったほうが納得できるな。

『理由は、聞かないでおくね。』

「うん、ありがとうございます。」

その後、すぐ解散となった。
まぁ気まずいしね。
希空ちゃんは、自分のせいかと悲しそうにしていたけれど、翼が一緒に帰るようだから大丈夫だろう。

その時は、まだ、希空ちゃんのことを、全然知らなかった。

それを恨むことになると知らないで。