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Aの動かない腕を抱えて虚無に浸る。

切り口からだくだくと溢れる血を見ては

それが何かを分かるために頭を巡らせる。


ああ、こんなにもむなしい。


Aがいない。

それだけなのに。


虚「Aっ!!!」


今更脳みそが理解したのか反射的に叫ぶ。

しかしその奥から返事はかえってこない。


大丈夫、Aは死なない。


松「今は

Aに言われたことをしましょう」


そんな事は分かっている。


それでも心配。

彼女の中の何かが目覚めるのではないかと。


確信はない。

しかし頭によぎる。


ただ無事を祈ってそこを後にした。


ーーー


地層の奥深く。

硬い岩盤が目の前を遮る。


かなり落ちてきたし、当たれば死ぬだろうな。


A「、、、、、っぐ」


刀でそこを切り付けて衝撃を抑えて倒れ込む。


良かった。

まだこの身体になってから1度も死んでいない。


前の体なら痛覚も麻痺していたし

再生速度も早かったが、、、


A「、、、まず上に」


見上げて距離を確認するが

落ちてきた穴から見えるのは点ほどの光のみ。


、、、ここから登るのは不可能だ。


だとしたら、、、


ちらりと視線を向ける。


戦艦が岩盤にまで抉りこんでおり

その先端は破損していた。


ここから入れるか。


その時ずず、と視線が高くなった。

、、、成長しているのか?

だとしたら急がなければ。


ーーー


「近隣の方は離れてください!

爆発する恐れがあります!」


そんな声が聞こえて内心焦る。

Aは、??


まだ、出てこない。

人間の避難をさせる松陽。


人の事なんてどうでもいい。

今すぐAを迎えに行きたい。


その気持ちを抑え近くの野次馬共を避難させる。


こういう奴らは人の不幸が生き甲斐のような奴ばかりで

自分の保身を優先する。

なので少々驚かせれば直ぐに逃げ帰る。


虚「、、、?なんの音、、、」


下の方から何秒かに1度大きな音が鳴り響く。

その音はどんどん大きく、近くなっていく。


遂にすぐ地面の下からなり


つい先程まで目の前にあった戦艦は轟音と共に燃え上がった。


「うわぁあああ!

逃げろぉ!!!」


人々は叫び燃え上がるそれに驚愕した。

焼け焦げた匂い。


燃え上がる炎。



待ってください。

まだAが、、、中に。

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作者名:ありやけさん | 作成日時:2021年1月20日 23時

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