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くそっ、やられた。
まさか出口を塞がれるなんて。
、、、いや、これ以上登っていたら爆発に巻き込まれていたしな。
不幸中の幸いか。
それにどんどん体が大きくなっていく。
この姿で出てもどうにもならないだろう。
そこではっとする。
この場所、見覚えがある。
確か、、、
襖を開くと当時のまま残っていた。
虚の部屋だ。
部屋に入り押し入れの中を漁る。
、、、あった。
そんなに時は経っていないはずなのに
何だか懐かしい。
A「、、、ぴったりだ」
何故体が急成長したのかは分からないが
取り敢えず素っ裸で脱出、なんてことにならなくて良かった。
A「、、、!?」
背後に気配がある。
そこには
A「、、、ふ、
悪趣味なやつだな
亡霊、だとでも思わせようとしてるのか?」
その服装は死んだはずの朧の服。
しかし顔が見えずとも気配でわかる。
それに、
朧は私が、、、
だとしたら。
こいつは誰だ?
ーーー
その戦艦が爆破してからその場は荒地となった。
虚は膝から崩れ落ち、ただ俯いていた。
虚「もう、駄目だ、、、
Aがいないと、、、
今からでも、、、
なんであの時、、、」
純粋な涙を流すその様に私までつられそうだった。
「女みたいにぽろぽろ泣くな、阿呆」
地面が熱で割れその中からAが出てくる。
ああ、この声。
半日たってやっと聞けた。
虚「A、、、!」
しかし無事という訳ではなさそうで
腹には風穴が空いていた。
体もいつの間にか前の体の通りになり
手には謎の女性を抱えていた。
分からないことが多すぎるが、、、
取り敢えず手当をしなくては。
どういう訳か怪我は治ってはおらず
苦痛に顔が歪んでいた。
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作者名:ありやけさん | 作成日時:2021年1月20日 23時