19話 ページ20
｢私達だって食べ物は必要だし、食べないと生きていけない。でもやり方ってものはあるでしょ｣
町壊したりビル壊したり人間に寄生させたり…
ろくなものじゃない。
｢…ぷっ、お前面白いね…！｣
カザリはお腹をかかえて笑う。
アンクといい、嫌な奴らだ。
笑うのをようやくやめると、カザリはアンクの方を向く。
｢そんなに警戒しないでよ。戦う気はないんだから｣
｢何？｣
私をどうにかする気はあるのだろうか。
｢聞いてよ。
なくなったコアメダルをさすがに全部君がもってるなんておもってないよ。なにしろ君自身がそんなだしね｣
アンクの右腕を見るカザリ。
グリードとは上級アンデッドのようなものらしい。
｢で？｣
｢オーズなんか捨てて、グリード同士僕と組まない？｣
カザリが何故か私を見る。
｢…！｣
もしアンクが敵に回れば、映司さんは変身ができなくなる。
そして私もアンクから何も聞き出せなくなる。
｢わかっていると思うけどオーズなんて元々僕達を封印する存在じゃないか。そんなのと組むなんて無理だよ｣
映司さんが狼狽えている。
もう動けるようだ。
｢アンク、僕は昔からグリードの中でも君に注目していた。
僕と組んだ方がメダル集めは効率的だよ｣
更にカザリはアンクに利点を告げる。
人間の私からしても、正直グリード同士で組んだ方がいいように見えた。
｢俺も仕方なくオーズを使っているだけだ。何しろこれだけしか復活できてない｣
カザリは全身復活している。しかも強い。
あれが未完成なら、完全復活なんてしたらどうなることか…
｢人間はやっぱりめんどくさい｣
｢！｣
｢お前の方がマシかもなぁ｣
嫌な予感がして映司さんの元へ行こうとすると、何かに引っ張られて後ろへ転んでしまう。
｢離してよ！｣
カザリが子猫の背中を持ち上げるように、私の服をつかんだ。
｢決まりだ。オーズはもういらないね｣
さっきの攻撃をもう一度映司さんに放とうとするカザリ。
止めようとして暴れるけど、全く効果がない。
｢待て！！｣
アンクがカザリを制止する。
｢グリードのお前と組むのも、それはそれでデメリットがある。少し考えさせろ！｣
カザリが攻撃をやめて少しだけ安心してアンクを見ると、一瞬目が合った気がした。
｢わかった｣
カザリが了承する。
よし…！
時間稼ぎができればなんとか…
｢でも長くはダメだよ。君は油断ならない｣
そう言って黄色い竜巻を映司さんに向かって放つ。
｢頭のいい君なら正しい答えが出せるはずだ｣
そんな忠告じみたことを言い残す。
｢え｣
服を引っ張られるのを感じた。
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ゆきみだいふく - ザヨコー (2018年5月24日 20時) (
レス) id: 45dbd6a8fa (このIDを非表示/違反報告)
デリート(プロフ) - 藍澤 水希さん» ありがとうございます。自分でも一期と二期、しかも小説まで混ぜるという無茶苦茶の意味がわからなくなってきていたので、喜んでいただけたのなら安心しました。 (2018年2月12日 23時) (レス) id: 4a5d5c82f4 (このIDを非表示/違反報告)
藍澤 水希(プロフ) - 剣もオーズもすごく好きなので私に凄く嬉しい作品でした……！！書き方もお上手ですし、小説版の話を入れているのもとても良いと思います！更新頑張ってください！ (2018年2月12日 23時) (レス) id: 7b0e10bb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：デリート | 作成日時：2018年1月31日 22時
