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「私のこといじめるでしょう.......」
彼女は消えそうな声でそう言った
まさかそれが原因で恐がられていたとは、と
スネイプは驚く
彼女くらいの気の強い女であれば
あのくらい平気だと思っていたが
どうやらそうではなかったようだ
「お前が簡単な薬の調合1つできないからだ。
大体___」
今にも泣きそうな顔をした彼女に
思わず言葉に詰まる
「分かってます、私本当に薬の調合下手だし
先生に呆れられてることも嫌われてるのも
分かってます、でも、もう少し、」
" 優しくして貰えませんか ''
黒みがかったブラウンの瞳はゆらゆらと揺れ
その声と体はひどく震えていた
「.....ああ、お前の薬の調合の才能は絶望的だが…
レポートのまとめ方は…悪くない。」
素っ気なく放たれた言葉に、
予想外の言葉に、Aは驚いて
スネイプを見た
その肩までの黒髪から覗いた耳は
心做しか赤く見える
照れているのだろうか、
きっと、褒めなれてないのだろう
「ありが、とう、ございます
スネイプ先生」
ああ、と鍋に目を落としたまま答えた
スネイプの横顔を眺めながら、Aは
6年目にしてようやくこの男と
まともに話をした事に気付いたのだった
今まで、偏見の塊の目で見ていたが
思ったよりも悪い人ではないのかもしれない
相変わらず嫌いではあるが
この人にも人間の感情があったのだと
赤く染ったその耳を見て
何だかとても安心したのだった
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しょこら(プロフ) - はじめまして!素敵な作品すぎてコメントさせていただきます!本当にこの作品大好きで何回も読ませてもらってます!ちなみに今から4回目行ってきます!笑どのキャラの心境も繊細に書かれていて見る度惹き込まれます…これからもusagiさんの作品楽しみにしています! (2022年1月24日 23時) (レス) id: a91831a4da (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 拙さん» そう言っていただけて、嬉しいです!これからも御付き合い頂けると嬉しいです:) (2019年12月8日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
拙 - こういうの凄く好きです。色々な人の心情が分かって面白いです。ルーピンもスネイプも大好きなので本当にありがとうございますm(。≧Д≦。)m (2019年12月8日 15時) (レス) id: c3f8edfab8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:usagi | 作成日時:2019年10月26日 14時