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2.3時間は経っただろうか
随分と長い間立ちっぱなしだったので
足が鉛のように重たい
「…アローズ！」
その足を踏み出した時
バランスを崩し倒れそうになった
衝撃に備え目を瞑るが全く痛くない
むしろ＿＿
「せ、先生、すみません！！」
はっと、目を開ければスネイプが
私の体を後ろから抱きしめるように支えていた
「全く、鍋をひっくり返したらどうするんだ
気をつけたまえ。」
そうですよね、私の心配を
してくれた訳じゃないですよね
知ってました、と
Aは心の中で毒づく
しかし不覚にも何故か心臓が飛び跳ねてしまった
気の所為だ、気の所為だ、と
何度も何度も自分に言い聞かせる
「これを飲むといい、」
差し出されたのは何やら
見た目の悪い液体
毒だろうか、と顔を顰めていると
'' その耳と尻尾を消す薬だ ''と
冷たい声が降ってきた
「…っうえ、まっず…」
「かぼちゃジュースとでも思ったのかね？」
なんとも形容しがたい味である
そのマズさに悶えていると
頭とお尻辺りが楽になった感覚になる
手で触れてみれば先程までの
耳と尻尾は跡形もなく消えていた
「スネイプ先生、ありがとうございます」
ああ、と素っ気ない返事と共に
手から奪い取られるゴブレット
しかし、不思議と嫌な気はしなかった
「ではさっさと部屋に戻りたまえ。」
「…あ、あの先生、」
Aはスネイプを引き止めるように
口から零れたその言葉に自分でも驚いていた
「先生、意外と、優しいんですね
それとも私が優しくして下さいって
言ったから気をつかってくれたんですか…？」
「……気をつけて帰りたまえ。」
その問いかけに返事をすること無く
スネイプは奥の部屋へと姿を消す
しかし残されたAは
それが照れ隠しであることに気付き
1人、頬を緩めたのだった
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しょこら(プロフ) - はじめまして！素敵な作品すぎてコメントさせていただきます！本当にこの作品大好きで何回も読ませてもらってます！ちなみに今から4回目行ってきます！笑どのキャラの心境も繊細に書かれていて見る度惹き込まれます…これからもusagiさんの作品楽しみにしています！ (2022年1月24日 23時) (
レス) id: a91831a4da (このIDを非表示/違反報告)
usagi(プロフ) - 拙さん» そう言っていただけて、嬉しいです！これからも御付き合い頂けると嬉しいです:) (2019年12月8日 17時) (レス) id: 569eb0a44e (このIDを非表示/違反報告)
拙 - こういうの凄く好きです。色々な人の心情が分かって面白いです。ルーピンもスネイプも大好きなので本当にありがとうございますｍ(｡≧Д≦｡)ｍ (2019年12月8日 15時) (レス) id: c3f8edfab8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：usagi | 作成日時：2019年10月26日 14時
