8.先輩と仲直り ページ10
「た、高尾先輩!?」
「…話があんだけど」
お、怒ってる…。
それに話って…嫌だ…聞きたくないよ…。
「嫌です!…私、別れたくない…」
私が俯いてそう言うと、高尾先輩は「はぁ?」と言ってしゃがんで私の顎を掴んで無理やり上を向かせた。
「別れるってどういうこと…?」
先輩は真剣な顔でそう言うと、私をじっと見つめた。
私の目からは涙が溢れそうになって、でも必死にこらえて言葉を紡ぐ。
「…先輩は、私のこと、好きですか?
…今日、先輩が告白されてる所見ちゃって…それで…んんっ」
私がそう言うと、先輩は私の言葉を遮って今までにしたことのない深いキスをした。
「んっ…はぁっ…せ、先輩…」
「俺が…好きじゃない子にキスするって本気で思ってんの?俺が誰かに告白されたらすぐ今の彼女捨ててOKすると思うの?」
先輩は私の腕を強く掴んでそう言う。
「違う!そんな事思ってない!ただ…ただ先輩は、私に一度も…好きって言ってくれたこと…ないから…っ…告白した子、可愛かったし…」
「私が先に運良く告白しただけで、あの子が先に告白してたら私は選ばれてなかったんじゃないかって…!本気で先輩が好きだから…大好きだからっ!私っ…「ごめん」
抑えていた涙があふれ出して、止められなくなる。
先輩に自分の思いを告げようとすると、全て言い終わる前に先輩に抱き締められた。
「ごめん…俺、ちゃんと言ってなかったよな。
…俺は、蒼木Aが好き。誰よりも、大好きだから。」
「っ…先輩!私もっ…大好き…!」
「…俺もだよ」
先輩は私を強く強く抱きしめて、何度も好きだって言ってくれた。
私達…ちゃんと両想いになれた。
先輩の腕の中は心地よくて、離れるのに時間がかかった。
それから、一時間、授業が終わるまで私達は話した。
先輩の足の間に私が入って、先輩は後ろからぎゅっと私のことを抱きしめたまま
そして約束したり
お互いに思ったことはちゃんとその場で言おうって。
どんなに小さなことでも
かっこいいと思ったとき
好きだって思ったとき
嫌だって思ったとき
嬉しいって思ったとき
それから、これは先輩からの提案。
『好きって口に出した後は、キスしようぜ。思いの分だけ』
『そんなことしちゃったら、私100回でも1000回でもしちゃいますよ?』
私がそう言うと、先輩はいたずらに望むところだと笑った。
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鏡子(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます。私の推しは火神君です!確かにあの回は感動しましたね。私も好きです。 (2020年5月15日 16時) (レス) id: e35fb2372b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 私の推しは高尾くんでっす。好きなシーンは、洛山vs秀徳で真ちゃんが『このチームで足手まといなど俺は知らない。』っていうシーンが大好きです。私は秀徳めっちゃ好きなので勝ってほしかったなぁ…。 (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 鏡子さんの作品面白いです!ちなみに誰が一番好きですか? (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡子 x他1人 | 作成日時:2019年2月4日 16時