7.先輩に嫉妬 ページ9
デートから数日、数週間経って大分先輩との仲も深められてきたある日。
見ちゃいました。彼氏が告られてる所。
そ、そりゃそうだよね…先輩かっこいいし、明るいし、優しいし、バスケうまいし…。
校舎の影からちらっと覗くと、相手はすごく可愛い人だった。多分…私と同じ1年生。
私にはない初々しい感じ。
いかにも男の子が好きそうな可愛い子。
……先輩のこと、信じてるけど…それでもやっぱり不安。
…待てよ?そういえば私、まだ一度も…
先輩から好きって言ってもらえてない!!
ど、どうしよう。もし、あの子のこと好きになっちゃったら…嫌だ考えたくもない。
怖い…。
私は途切れ途切れに聞こえる女の子の声を遮断して耳をふさぎながら校舎に戻った。
その一時間後。
「Aちゃーんお昼食べ…ってあれ?」
「あ、先輩。Aなら、用事あるって出ていきましたよ」
「そっか。ありがとね」
お弁当を持った高尾先輩が、階段を登っていく。
「A、なんで?喧嘩でもしたの?」
教室の机の陰に隠れていた私に柴ちゃんが声をかける。
あの件を見てしまってから、先輩に会ったら振られちゃうんじゃないかっていう考えが頭を埋め尽くして、どうしても先輩には会いたくなかった。
それを柴ちゃんに話すと、『高尾先輩はそんな人じゃないでしょ」と言っていたけれど…。
…高尾先輩、怒ってるかな。
それからも、高尾先輩の事を気になりながらも私はずっと見つからないように避けていた。
高尾先輩は授業が終わるたびに私の教室に来て私を探していた。
私は、授業を受ける気が起きなかったから、一人抜けて屋上に来ていた。
屋上の床に座って一人考えていた。
このままじゃ駄目なのはわかってる…でも…。
「…高尾先輩」
「なに?」
私がそう呟くと、私の後ろから大好きな声が聞こえた。
振り向くと、そこにはあからさまに不機嫌な顔をした先輩がいた。
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鏡子(プロフ) - ちょこれーとさん» ありがとうございます。私の推しは火神君です!確かにあの回は感動しましたね。私も好きです。 (2020年5月15日 16時) (レス) id: e35fb2372b (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 私の推しは高尾くんでっす。好きなシーンは、洛山vs秀徳で真ちゃんが『このチームで足手まといなど俺は知らない。』っていうシーンが大好きです。私は秀徳めっちゃ好きなので勝ってほしかったなぁ…。 (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
ちょこれーと - 鏡子さんの作品面白いです!ちなみに誰が一番好きですか? (2020年2月27日 18時) (レス) id: 64be1a2e2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鏡子 x他1人 | 作成日時:2019年2月4日 16時