28話 売られた喧嘩は買う ページ29
『涼太危ないから気をつけて』
私がそう言った瞬間に、涼太にボールが勢い強く投げられる。
気づいた涼太は、片手でそれを間一髪で止めた。
「っと!?Aっちが教えてくれなかったら、顔面直撃っスわ〜」
『当たらなくてよかったね』
ボールを投げた人は、赤髪の人、火神大我さん。なんだか、涼太と同じニオイがする。
なんて言うのかな、プレイヤー独特の強さみたいな?
「せっかくの再開中ワリーな。けどせっかく来てアイサツだけもねーだろ。ちょっと相手してくれよイケメン君!」
涼太に闘争心むき出しの彼は、とても迫力がある。
「え〜そんな急に言われても...あーでもキミさっき...ん〜」
『涼太、問題だけは起こさないでね?』
「問題なんて起こさないっスよー!」
『でも...売られた喧嘩は買うのが、
私は涼太の顔を見て、ニヤリと笑う。
それを見て涼太は目を丸くし、少し思案するが決めたようだった。
「Aっちもこう言ってるし、よしやろっか!いいもん見せてくれたお礼。Aっち、ネクタイと上着よろしくっス」
そこからは、あっという間だった。
先程火神くんが練習でやっていたプレイを、涼太は完璧に再現し、いやそれよりもキレがあるプレイをしてみせた。
涼太は見たプレイを一瞬で自分のものにしてしまう天才。
私も最初見た時は驚いたが、今ではすっかり慣れてしまった。
それに、ミニバスの頃の遠征で、似たようなものを見たことがある。
たしか彼は、奪うとかどうとか言っていた気がする。
まあ、今はそんなこと関係ないけどね!
「ん〜...これは...ちょっとな〜」
涼太は納得がいっていない表情をしながら頭をかく。
「こんな拍子抜けじゃやっぱ...挨拶だけじゃ帰れないっスわ。やっぱ黒子っちください」
『ちょっと!涼太!?』
私の静止を聞かず涼太は続ける。
「
その一言に、私を含め、誠凛の皆さんも驚きの声をあげた。
「こんなところじゃ、宝の持ち腐れだって!ね、どうスか!」
唯一表情を変えなかった黒子くんは口を開く。
「そんな風に言ってもらえるのは光栄です。丁重にお断りさせて頂きます」
「文脈おかしくねえ!?あとなんかデジャブっス!?」
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時