27話 黄瀬涼太サイン会IN誠凛(非公式) ページ28
突如、黄瀬涼太サイン会IN誠凛(非公式)が始まり、涼太は体育館のステージに座り、女子生徒達にサインを書いている。
私はその様子を見て、頭を抱えるしかなかった。
誠凛さんは、話し込んでいるようでまだこちらの様子には気付いていなかったのだが、しばらくして一人の女の人がこちらに気付いた。
「...!?何!?なんでこんなギャラリー出来てんの!?」
あの人は確か、監督の相田リコさんか。
綺麗な人だな〜...ってそんな事思ってる場合じゃない!
「あーもー...こんなつもりじゃなかったんだけど...スイマセンマジであの...え〜と...てゆーか5分待ってもらっていいスか?」
『涼太、今日のこと全部笠松先輩達に話すからね』
「えっ」
私は誠凛さんの方に向き直り、深くお辞儀をする。
『アポも無しに急に来て、こんな事になってしまいすみません!海常高校から来ました、黄瀬涼太とマネージャーの白川Aです!』
「驚きはしたけど、大丈夫よ!頭をあげてちょうだい!」
『ありがとうございます。相田監督』
「え、私のこと知っているの?」
「しかも監督って」
相田監督の後ろから、眼鏡をかけた人が喋る。
この人は主将の日向順平さんか。
『一応対戦校のデータは全部頭に入れているんです。主将の日向順平さんですよね?次の練習試合よろしくお願いします!』
「す、すげえ...よろしくな」
「でも、なんでここに...?」
口元が猫のような人、小金井慎二さんが私に聞いてくる。
『あー...えっと、それは涼太が...』
サイン会が終わった涼太は、ひょいとステージの上から降りてきた。
「いやー次の相手は誠凛って聞いて、黒子っちが入ったの思い出して挨拶しに来たんスよ」
『という事です...本当にすみません...』
「中学の時一番仲良かったしね!」
と涼太は誰もいないところに話しかけた。
え、急にどうしたの...?
『ってうわあ!?ビックリした!?』
涼太の視線の先には、クロコッチもとい、黒子テツヤさんが立っていたのだった。
全然気付かなかった!
「驚かせてしまってすみません」
『い、いえ、私も急に大声あげてすみませんでした!』
「黒子っちは影薄いっスからね」
「黄瀬くん黙ってください。それに仲はフツーでした」
「ひどっ!」
黒子くんからの一言によって裏切られた涼太が一瞬哀れに思えたけど、今日一番の不憫は私なのでざまーみろと思った。
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時