8話 っち...? ページ8
ラスト一分を切った。
一年チームは果敢に攻めるも、チーム力の差、経験の差などで二年チームに一歩及ばないと言ったところだった。何か決め手がないものか…
『...あ、黄瀬くんラスト決める...かもしれない』
「お。お得意のアレか?」
『お得意のって…違いますよ』
ラスト、一年チームがボールをカットし、黄瀬くんにボールが回った。
中村先輩が黄瀬くんをマークしている。
流石中村先輩。ディフェンス力が周りの選手と比べてとても高い!
でも、黄瀬くんはそれに負けておらず、流石キセキの世代といったところ。
多分、黄瀬くんはここでスリーを決めようとする。だけど、先輩にブロックされそうになる。
「…ッ!」
黄瀬くんはシュートブロックされると感じたのか、シュートモーションを切り替えてドリブルに移る。
『黄瀬くんのスピードなら、先輩のガードを抜けるはずです。抜いたところで、ダンクをぶちかます!』
黄瀬くんは、その言葉に答えるように、先輩を一人、二人と抜き去り、ダンクを決めた。
決めた直後、試合終了のホイッスルが鳴る。
得点は18-33
惨敗だけど、とっても良いデータが取れた。
「お前の未来を見る力も健在みたいだな」
『だから見えないですよ!ただの感です』
「白川さーん!負けちゃったっスよ〜!」
『黄瀬くんお疲れ様!残念だったね』
「白川さんの最初言ってたのって、なんスか!もしかして、未来とか見えたりするの!?」
『いや...あれは考えたら誰でも分かることであって...』
「コイツ、お前がスリーから切り替えてダンクに行くことわかってたぞ」
「はあ!?凄くないスか!?未来が見えるとか尊敬するっス...!赤司っちみたい…」
『ただの感だよ。赤司っち…?あ、そんなことより黄瀬くん、早く汗拭いて水分補給してきて!』
「あ、忘れてた」
『向こうにまとめてるから早く行ってきてね』
「了解っス!Aっち!」
『Aっち...?』
それだけ言い残して、黄瀬くんはドリンクを飲みに行ってしまった。
今のは呼称は一体…?
「気に入られたな。お前」
『そ、そうなんですかね?』
「いいじゃねえか」
『気に入られるのは嬉しいですけど、私としては笠松先輩がもう少し私を意識していただけるとさらに嬉しくなりますね!』
「お前ら!そろそろ集合とるから水分とっとけよ!」
『照れ屋さんですか?』
「うるせえ!!!」
耳を赤くして怒鳴るけれど、そんな所も愛しくてたまらないです。
85人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時