17話 お義父さん ページ18
幸ちゃんがリビングに戻ってきたところで、テーブルにつき、私の合格祝いの食事が始まった。
『わ〜!幸乃さん!とっても美味しそうです!』
机の上には、からあげがお皿いっぱいに盛られている。他にも、私の好きなトマトのサラダに卵スープにお刺身の盛り合わせ。
私の好きなものばっかりだ!
特に幸乃さんが作るからあげは、今までに食べてきたからあげの中で一番美味しい。
私もレシピを教えて貰って作ったことがあるけど、幸乃さんが作る味には及ばなかった。
「ごめんね、好物のお雑煮はちょっといい素材見つからなくて作れなかったの」
『いえいえ、幸乃さんの料理全部私の好物ですし!』
「すっげ〜俺の入学式の時より豪華じゃね?」
『幸ちゃんの時も豪華だったよ?ていうか、幸乃さんのご飯毎日食べれるだけで贅沢だから!』
「ありがとうAちゃん!」
幸ちゃんはお箸を持ってこっそりからあげを取ろうとしていた。
それを見つけた私は幸ちゃんの手を叩いておきました。
キッチンから顔を覗かせた幸乃さんが、私と幸ちゃんに言う。
「二人とも、肉じゃが食べる?」
「『食べる!!!』」
またまた大きなお皿に肉じゃがを沢山乗せて、幸乃さんが運んできた。
皆が席につき、典男さんが喋る。
「それじゃあ、Aちゃんの高校入学をお祝いして、頂こうか」
「『いただきます!』」
「いっぱいあるから急いで食べなくても大丈夫よ」
「うま」
『おいひい...!』
からあげを一個頬張り、肉じゃがを頬張り、卵スープを食べて...とても幸せだ〜!
「つかお前、肉まん食ってたけど、こんなに食えんのか?」
『幸ちゃんが殆ど食べちゃうから大丈夫だよ』
「それもそうか」
「あんたはもうちょっと遠慮しなさい」
幸ちゃんは昔から結構な大食らいです。
ラーメンの大盛り2杯ぐらいだったらペロリとたいらげちゃうんです。
「ところでAちゃんはいつお義父さんと呼んでくれるだい?」
「ブッ!?」
『幸ちゃん汚い!早く拭きなよー!』
「ちょ、父さん何言ってんだよ!?」
「何って、父さんは将来のお義父さんだろ?」
『まだちゃんと婚約もしてないのにお義父さんとは呼べませんよ〜!』
「お前も乗るんじゃねえA!」
「私も早くお義母さんって呼ばれたいわー」
「母さんもかよ!?」
『結婚しよって言ってるんですけどね』
「コイツら俺の話ほんと聞かねえ...」
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笠松もみじ(プロフ) - ハチ公のままさん» 面白いと言っていただきありがとうございます!そしてわざわざ間違っている所を教えてくださってありがとうございました!射手座と勘違いをしておりました...すぐに訂正させていただきます! (2017年12月30日 11時) (レス) id: a42261d885 (このIDを非表示/違反報告)
ハチ公のまま(プロフ) - 話がとても面白いです!しかし、11月は山羊座ではないです… (2017年12月30日 10時) (レス) id: 76036e92ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴよ子 | 作成日時:2017年9月30日 23時