第4話 ページ4
赤司がようやくAを堪能出来たのは、風呂に入ってからだった。
今日の半日はAにほぼ触れられなかった。
いちゃいちゃも出来なかった。
赤司はいつものように、バスタブでAを後ろから抱き包んで胸を揉む。
しかし、胸を揉みながらオッドアイを光らせていた。
「A…あの犬を黙らせる方法はないのか」
「…征十郎、ハピーはとても優しい子なんだから…」
「いや、僕にも優しくないし環境にも優しくない」
「……」
本当に赤司はハピーが嫌いなんだなと、Aは溜息をついた。
いや、ハピーが赤司を嫌っているのも分かる。
この両者が和解する日はないのか。
…無理だろう、中2からずっとこうなのだ。
今さら仲良くしろと言う方が無理な注文だ。
赤司はいつも以上にAの胸を揉みながらあの犬を黙らせる方法を考えていたが、どれもAを悲しませると思って、さらに苛々していた。
もう…どうせ明日にはあいつはいなくなる。
…それまでの辛抱だ。
赤司が辛抱、などという言葉を使うこと自体が異常なのだが、緊急事態なのだ。
Aがかわいがる犬…そして自分が最も嫌いな犬…
もう明日を待つしかない…
赤司は深く息を吐き出して、Aの肩に顎を乗せた。
そしてうなだれた。
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イナズアレオリ - 犬にヤキモチ…赤司君可愛すぎる続編があったら読みたいです! (2020年6月20日 14時) (レス) id: 2e62a84241 (このIDを非表示/違反報告)
シャンプー - 赤司vs犬…面白いですね★更新待ってます(^O^) (2018年3月7日 20時) (携帯から) (レス) id: 170aaa5bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くろろん | 作成日時:2018年1月7日 0時