［戦国basara］白百合の花と白椿の花其ノ二 (ページ8)

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豊臣家当主対洛山家当主ページ8

美桜「っ！！！」

怯んだところ、秀吉の腕からすり抜け
頭を直で蹴る
その脚を秀吉は掴み、地面へと叩きつけた

そしてそのまま脚を持ち上げて美桜の顔を見る
その時に刀もずり落ち、羽扇も地面に落ちた

秀吉「女子が戦に出向くなど、愚かな
洛山はそこまで人材が居らぬのか
元康は節穴だったらしい」

秀吉は手を離し、美桜を離す

美桜「…っっ、な…ぜ…はぁっ、はあ…
父を……っ？！」

秀吉「……所詮は女子か
お前の父は無惨な最後であった」

美桜「！(父を…知っている)」

美桜は片腕と片脚で立ち上がる。
既にボロボロだ

「美桜さん…っ！」「当主様…っ」

美桜「ぐ…っ(こいつに聞きたいことは沢山ある。だが、今はこの兵達を…護らねば…っ)」

美桜はしつこく、秀吉に挑んだ
己の風の婆娑羅を使い、秀吉を翻弄しようと
だが、彼にはまったく効きもしない

美桜「はぁっ…はあっっ……(せめて、元親殿が少しでも立ち上がれる、逃げれる時間を作らなければ)」

秀吉は、女であれ敵将の美桜に手加減をしているのか、本気は出していないように見える
それが無性に腹を立たせる

秀吉「もうよせ小娘。
ただの時間稼ぎにしかならぬ」

美桜「小娘…だから…せめて、時間稼ぎをできる程度の…逃げ道を…っ！！」

秀吉に向かっていくが、血だらけでボロボロで、秀吉に力なく倒れかかってしまう
元親の家臣や美桜の家臣達も、何とかしようとするがその手だてが無い
美桜はそのまま意識が飛びそうになりながらも、何とか保とうとしている