［戦国basara］白百合の花と白椿の花其ノ二 (ページ5)

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安芸ページ5

その頃、毛利では同盟制式な契約が行われていた。

竹中「これで、日ノ本の西は晩弱だ」

毛利「薩摩に子細不明の一軍があると聞く。
豊臣のいかなる侵略も阻み続けているとか」

竹中「全ては時間の問題だ
君が専守防衛の構えを解いて、僕達と力を合わせてくれることになったからにはね」

毛利「何をそんなに急いておる？」

竹中「…？」

毛利「先だって川中島へ、奇襲を掛けたと思えば、撤退した伊達を追い奥州へ赴き、軍師片倉小十郎を捕らえたのだとか
しばらく潜伏しておった割に」

そのような毛利の問いに、半兵衛は木が熟したのだと答える

竹中「まずは、君が手こずってきた長宗我部の要塞、富嶽を攻略しよう」

これで、美桜の読みは当たったのだ
毛利は豊臣と手を組み、長宗我部を一気に畳むという策

美桜はあまり知られては居ないが、日ノ本でもトップを争うほどの賢さを持っている。

そして、そんな狙われている長宗我部はというと…

長宗我部「遂に完成しやがったぜ！
火力に強度、射程距離まで申し分ねぇ！」

要塞富嶽に大砲を取り付けていた
美桜はまだご就寝中である

長宗我部「これで要塞富嶽は天下無敵！！
完全無欠の大船だぁ！！
野郎共！！いよいよ天下へ打って出るぜ！！！」

「兄貴ィィーッ！！！」

美桜もその声で目が覚めた

長宗我部「どうした、出久乃助」

「西の浜に、また舟が流れ着きやした
今度は毛利のお膝元だそうです」

美桜「…」

目をパチりと開ける美桜
そして、目を部屋の外へ向ける

長宗我部「受け入れてやんな。俺たちを頼ってきた以上無下にはできねぇ
彦次、弥太郎、今度はおめぇらの村で頼むぜ」

「分かりやした！！」

「豊臣も毛利も、どんだけ領民を虐げていやがんだか…」

今度は長宗我部の民達が私達も戦わせてくれと迫ってきた

長宗我部「ふっ…気持ちだけ有難く貰っとくぜ
海賊の船なんざ、堅気の集が乗るもんじゃねぇ
こいつぁ、海の藻屑になると決めた荒くれ共のノリもんよぉ

何より戦場で散った、あんたらの亭主や倅が望んじゃいねぇ
だろう？
この西海の鬼が戦を終わらせてやんよ！
あんたらの戦は、その後だ
国へ帰ってからだ！きっと、刀や槍を振り回すよりしんどいかもしれねぇけど、人間らしい生きがいってやつが、そこにはある筈だぜ」

すると、長宗我部は領民達の方へ歩いていき
小さな男の子の棒を取って九官鳥へ渡す

だからここで待っていろと