［戦国basara］白百合の花と白椿の花其ノ二 (ページ39)

今日:23 hit、昨日:18 hit、合計:5,077 hit

39 ページ39

美桜「もう...もう充分です産婆様..
宰相殿は..私たち洛山の被害者なのだと..、ずっと、ずっと見守ってくれていたのですね...」

泣き崩れる美桜に近寄り背中をさする産婆
宰相はこれまで洛山の為にしていたことが公になり、上を見上げた

宰相「..なんだか..報われた様な気がするよ
俺が赤子共に手をかけていた事、それは..許された様な気がする」

美桜「何を言っているの..当たり前では無いですか
貴方は..ずっと私達を助けてくれていたのに」

三成「ふん、無駄な時間を過ごした」

政宗「ま、最後の村人を襲うのはやりすぎたけどな」

慶次「で、どうするんだい宰相さんよ」

宰相「...どうすると言われてもな。。」

美桜「いや、私達洛山はもう歴史から去ろうと思う
これからの時代を...ひっそりと見守っていく、誰がどこへ行こうとも構わない、私たちは自由なのだから」

宰相「....偉くなったものだな。あんなにちんちくりんの雪ん子だったのに」

洛山は呪われている。確かにそうだった
しかしそれも、不思議な子供であった美桜と宰相が呪いを解いてくれたのだと
これは、後世に語り継がずとも消えるのだ、それを元康が望んでいるのだから

美桜「私達洛山は、本来歴史の表舞台に立っては行けない一族だこれで、私の代で去るとしよう」

家康「その事なんだが...美桜殿」

美桜「？」

ずっと隠れていた男が姿を現す
それを見て宰相はフッと笑って美桜の背中を押した

幸村「あ、あの..美桜殿..。某...」

美桜「なんだ？幸村」

幸村「某...そ、その...美桜殿と...」

美桜「私と？」

慶次「がんばれっ！」家康「いまは告白する流れだ！真田幸村」

幸村「..っ、けっ...けっ、け、ケーキを食べたいでござる！」
美桜「けーきとはなんだ？」「ええ〜っ！！？？！？」

勇気を出さなかった幸村を引っ張ってきて説教食らわせる
政宗と慶次。幸村は彼らの前で正座をして聞いている

政宗「おい真田幸村ぁ！今の流れは完璧にproposeだろうが！このヘタレ野郎！」
慶次「今のは本当台無しだろぅはぁーっ」

美桜「なんだあれは」
宰相「はっはっはっ！いずれ分かるさ美桜」
産婆「ところで就元利毛さんという方からお手紙ですよ美桜様」
美桜「誰ですかそれは」

かくして洛山に平和が訪れた
その日は三日三晩宴会が続き、武将達も久々の平穏を噛み締めるのであった

終幕