［戦国basara］白百合の花と白椿の花其ノ二 (ページ38)

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聞くと、産婆と吉原の手伝い婆さんは双子なのだそうだ
夜遊び歩く元康を心配し、生まれた美桜を心配して彼女らは別れて成長を見守ることにしたのだという

産婆「元より洛山の赤子達はなにかに呪わているのかの様に弱く、脆く産まれました。
ある子供は生まれた途端に目が取れ、またある子供は手足を失って生まれたるなど、頻繁にございました」

そんな時、転機が訪れたのだそうだ
ある陰陽師が赤子を抱いて洛山の元へ現れたのだ

陰陽師は言った「この子供を御守りとしてこの村で育てなさい」有無を言わさずその陰陽師はそれから赤子を置いて姿を見せなくなった

産婆「赤子を捨ておくのも気が引けた我らは、その子供を育てました。するとその子供を置いた次の年、産まれたのです

元気な男の子が」

美桜「それが...お爺様...？」

産婆は頷いて話を続けた
その子供はある時から成長が止まったという。美桜の祖父が40になった頃に、子供は10そこいらの青年に成長していた
成長速度がおかしかったのだ

美桜「それって...」

宰相「その子供が...俺、なのか...」

青年になった宰相は気付けば美桜の祖父。初代当主の周りをうろちょろするようになった
自分の両親は初代当主の手によって殺されたと思っていた宰相は、毎日のように当主に決闘を挑む毎日だったという

その子供は守り神かのように、次に産まれた元康も元気に産まれさせたのだ
しかし、そんな平和な日々も続かなかったという

産婆「私達姉妹は、宰相様の異変に気付くべきだったのです
初代当主が亡くなられて次の晩、次代当主元康様の体に異変が起こったのです」

それが、原因不明の体が白くなる病だった
初代当主が亡くなってからというもの、宰相が引こもるばかりであった。そんな日々の中で洛山に産まれた次期当主達は白くなる病におかされ苦しんでいた

産婆もその光景を全て見ていたのだった

洛山の呪いがまた再発したのだと人々は怯えていた
もう陰陽師は来ない。自分たちで何とかしなければと子供たちを調べ尽くしたのだ。結果的に医療が発達した

宰相「...っ」

政宗「それで宰相はガキどもを殺したって訳か、
苦しむ赤ん坊をこれ以上長引かせねぇ為に。。。

だからあの書類で暗殺計画を練ってたのか」

慶次「1人で...か。。自分以外を恨ませない為に」

家康「っ宰相殿..」