［戦国basara］白百合の花と白椿の花其ノ二 (ページ15)

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誘拐ページ15

次に目が覚めると、過剰に拘束されており身体中が傷だらけだった。

美桜「っ、こ、こは。。」

目が覚めたかと聞いてきたものがいた
美桜はその方を振り向く
するとそこには、洛山家の優秀かつ信頼を置く宰相が居た

宰相「ご気分はいかがでしょう？」

美桜「さ、宰相殿…？これは一体」

宰相はゆっくりと美桜に近づく
そして美桜の髪を掴み、自分と目線を合わせた

宰相「私はねお嬢さん？何年も何年も何年もそして何代も、あなた方洛山の当主を怨んでいたのですよ」

いきなり何を言い出すのかと、美桜は宰相を目の前にゾッとした。

美桜「っ、宰相殿。痛いです。なんの話しをしているのですか」

宰相「ずぅっと怨んでいたのですが、腸が煮えくり返る思いをずっと耐えてまで洛山に忠誠を誓うふりをしていたのです。

内側からじわじわと食い潰して行こうと思っていた
密かに洛山家の男を産ませないように、洛山の家の子を孕んでは殺しての繰り返しの日々だった」

洛山家は元々、男が居ないことに悩まされていたのだが、たまたま宰相の目の届かぬ遊郭という場所で産まれた美桜は、宰相に気付かれずに無事に生まれたのだった。

美桜「その話、本当か」

宰相「はい。生まれてくるはずであったあなたの兄や姉達も、妹も弟も、皆私が殺しました。
正確には、私達が｣

美桜「…私たち、？」

私達という言葉に少し引っかかった美桜
奥の暗い部屋から、誰かが歩いてきた

「ほぅ。これが宝か。いやはや滑稽かな｣

美桜「っ！？松永弾正久秀」

松永「貴殿は確か洛山のうら若き当主であったかな｣

後ろには風魔小太郎が控えていることから、松永弾正に使えているのだと思われる

美桜「宰相殿。お前は何が望みだ
座か？名声か？知識か？どれも貴様が求めるようなものは無い
洛山家は私の代で終わる父はそれを望んでいる」

宰相「ふっはははっ！！
そんなものでは無い。私達はあなたの家宝が欲しいのだ。
あれさえあれば日ノ本を術られると言われているとある髪飾り、色代わりの簪！！！
あれさえあれば日ノ本を、お前のような小娘を意のままにできる！！！

あの第六天魔王織田信長でさえも！！！！
将軍も私の敵ではない！！！！
もう、恐ろしい思いはしなくてすむ！！
はははは！！！！」

声高らかに両腕を広げて笑っている宰相
美桜は宰相の顔に頭突きをした

松永「ほぅ」