［戦国basara］白百合の花と白椿の花其ノ二 (ページ12)

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竹中半兵衛という男ページ12

半兵衛「っ、手袋に穴が空いてしまったよ。
随分とお転婆な娘だね。」

美桜「貴様こそ、随分頭が来ているらしい…！その腕噛みちぎってやれば、痛みで我に返るやもしれんな！！」

「口を慎め！！」

兵は美桜の頭を押さえつけた

美桜「っ、貴様なんぞに天下は取れない…
己が私利私欲の為の天下は、織田信長の様な地獄しか生まない。
民は幸せにはなれない」

それを聞いて半兵衛は笑顔を消した。
そして立ち去ろうとする

半兵衛「君も分からないか。
秀吉の天下を見れば、君も彼に力を貸したくなるよ。死んだ元親くんも、甲斐の虎も、竜の右目を奪われた政宗くんもね｣

美桜「っき、さま…っっ！！！

竹中…ｯｯ半兵衛ぇ！！！

私はお前を認めない！！貴様らは龍の逆鱗に触れ、虎の尾を踏んだ！！」

「口を慎め貴様！！」

「竹中様の前でなんて図々しい女だ！！」

美桜「貴様らはいずれ滅ぶ…っ！
歴史の敗残兵となる。私達洛山の様に…！
龍かはたまた虎か…。
喰われることになるぞ…っ」

にやりと笑った半兵衛は部屋を出ていった。

半兵衛「放してやってくれ。何れにしても彼女は動けないよ」

「はっ」

押さえつけられて無理に動き、怒って血圧も上がった為かぐったりと力なく倒れ込む美桜
だが、それほど許せなかったのだ。
我欲の為だけに人の命を使うことなど。
あってはならない