桜の葉が散った後に。【笠松幸男】

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その後は、まず、涼太の所に向かうことにした。

教室の前には女の子の長い列があったから、すぐに分かった。

「何やってるんだろう」と、教室を覗くと
いい匂いがした。

クレープを作っているようで
一番前で涼太が接客をしていた。

気づかれると長くなりそうなので、
気づかれないようにそっと教室を離れる。



その次に向かったのは、小堀さんと森山さんのクラスのお化け屋敷。


もちろん大人気で、すぐに整理券も売り切れてしまうらしい。


実際向かってみると、確かにすごい行列だった。


「すごい人気だね」


近くに、小堀さんが居たので声をかけると

小堀さんは苦笑した。

「いや、人気なのはいいんだけどね。

森山がさ……」

小堀さんが指差す先を見ると、そこには目を輝かせて話かけている森山さんと
戸惑い気味の女の子。

「あ、そういえば」

小堀さんは、忘れてた、と言ったように呟く。

「これ、明日の分の整理券。
良かったら、笠松とでも行って来なよ」

深い意味は無いようで、にこにこと笑って私に整理券を渡してくる小堀さん。


「あ、ありがとう！」

そう言って受け取る。

「じゃあ」


小堀さんは、そう言って森山さんの方に歩いて行った。








明日、か。


明日のシフトも、午前中だけだし






……誘って、みようかな

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