78 緊張の指示【バトルシーン】 ページ28
グラジオにとって、実力の全く分からないトレーナーとタッグを組むのは初めてだった。
相手がAでなければ、断っていただろうか。
無謀だという意識が少しも無いわけではなかった。ただ、Aと、Aと共に闘うと決めた自分の判断を、信じたかっただけだ。
グラジオはヌルを場に出し、対峙するポケモンたちやトレーナーをじろりと見た。
財団職員の繰り出した手持ちポケモンは、エレブーとブーバー。タイプの異なる似たもの同士、というところだろうか。この職員二人に、タッグの経験があるのかは分からない。
Aのピジョンは飛行タイプ。相性の悪いエレブーの攻撃には、気を付けなければならない。
「エレブー、光の壁を作れ！」
「ピジョン、電光石火！」
エレブーが先制し光の壁を作ろうという状況で、あまりガツガツしないAが瞬時に声を上げたのは意外だった。
先制攻撃でブーバーへと突撃するピジョン。良い対応で光の壁を見切ったと言いたいところだったが、実はAは技を見切ったのではなく、単に役に立ちたいあまり緊張していただけだった。
ブーバーは案外大人しく攻撃を受けてくれたのだが、それも罠だったのか、偶然だったのか。
「おっと、光の壁はもういい。雷パンチ！！」
電光石火を終えたばかりのピジョンに、早速ピンチが訪れた。
光の壁を作るのを止めたエレブーが、ピジョンへ雷の拳を向け、迫ってくる。
「・・・！！」
攻撃を受ければ、効果は抜群。
どうやらAはバトル慣れしていないらしい。雷パンチの指示で動揺している。
「攻撃させるな！ブレイククロー！！」
グラジオが透かさずヌルへ叫んだ。
ピジョンを庇い、ヌルの攻撃でエレブーの雷パンチをブレイクしたのは良かったが、相手のエレブーの特性『静電気』が響き、打撃攻撃でエレブーに触れたヌルが麻痺してしまった。
「ごめん・・・。」
ヌルに迷惑をかけてしまったと、Aは冷や汗をかきながら、グラジオと視線を合わせた。
「心配するな・・・来るぞ。」
向き直った先では、ブーバーが攻撃をしかけようとしていた。
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
