77 彼女の勇気 ページ27
グラジオたち四人がエレベータで一階エントランスへ上がると、
やはりそこではザオボーが職員を集め、余裕の表情で待ち構えていた。
ザオボーたちの後ろには、ルザミーネの部屋へ続いている中庭があるはずだが、エントランスとの間がシャッターで遮断され、鍵がかけられている。
「おやおや・・・下でおねんねしていれば良いものを。代表に会おうとしているのは分かっているのですよ。」
ザオボーは自慢の髭を撫でていた。しかし、先程のエントランスでのバトルを目の当たりにした他の職員たちは、保護区へ避難でもしたのだろうか。
職員集めに時間稼ぎをしていたにしては、少な目の招集だ。
「ザオボーさん、ここのカギ持ってるのー？」
何気無くハウが聞くと、自信満々にザオボーが頷いた。
「ええ！勿論ですとも。」
案外素直に答えてくれたもので、ハウがにっこりと言葉を返してみせる。
「だったらー、隠れていたら先に進まれることも無いのにー。」
・ ・ ・ 。
「！？」
ここまで進路を妨害しておいて、気が付かなかったようだ。
ザオボーは散々お子様呼ばわりしていたハウに突っ込まれ、調子を崩された仕返しと言わんばかりに、自分の集めた職員たちに命令した。
「ええい！お前たち、お子様をとっちめるのです！！」
職員はザオボーを含め四人。
「ヨウ、ハウ！ザオボーの相手は任せる！」
グラジオの声に彼らが答えると同時に、ザオボーと部下の職員が一人、ヨウたちの前へ出た。
残る二人の職員を相手に、グラジオはヌルとゴルバットのモンスターボールを手に取った。
「・・・！？A・・・！」
そのとき、自分のすぐ後ろに居たAが、ピジョンをモンスターボールから出した。
「私も、戦う・・・。」
昨日からの影響で、Aは財団の職員に恐怖心も抱いているはずだ。しかし何もできないで居るのが嫌なのか、グラジオと共に戦うと言い出した。
グラジオは、彼女に下がっていろと言うべきか一瞬だけ迷ったが、自分たちやヌルのため、力になりたい一心のAを、信じることにした。
職員たちを睨みながら、グラジオが口角を上げた。
「オマエとは、初めて組むな。・・・時間が無い。オレを助けろ、A。」
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カーター(プロフ) - 物部さん» 初めまして！ご感想ありがとうございます！戦闘シーンの文を褒めていただけるのは初めてでとても嬉しいです！文字だけでどれだけバトルの臨場感を表せるか、書き手としてもバトルしています！難しい場面ですが、続きの更新も頑張ります！ (2017年2月10日 23時) (
レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - 初めまして。戦闘シーンも綺麗な文ですね。続き楽しみにしています！ (2017年2月10日 23時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» ご感想ありがとうございます！あんな感じで良かったでしょうか、自分では考えていない展開だったので、小説の世界を広げられるアイディアをいただけてとても嬉しかったです！続きも先程UPしましたので是非お楽しみください！モーテルの方も更新頑張ります！ (2017年2月6日 23時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
真季 - ピジョンの進化シーンいれて頂けて嬉しかったです！ありがとうございます。カーターさんの作品、モーテルパラダイスも楽しく読ませて頂いています！最新頑張って下さい(*^^*) (2017年2月6日 21時) (レス) id: b95c01deac (このIDを非表示/違反報告)
カーター(プロフ) - 真季さん» 今後の展開のリクエストにつきまして、実は次回から最終話直前までの下書きがまだゼロなので←！ 実現可能かこの場での明言は避けますが、勿論！試作検討してみます！万一ご希望に添えなかったらごめんなさい…！貴重なご意見ありがとうございます！ (2017年1月24日 22時) (レス) id: 4077529587 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カーター | 作成日時：2017年1月13日 17時
