【学生松】どうして、【水陸松】 (ページ23)

今日:20 hit、昨日:0 hit、合計:38,216 hit

22《はんそく》ページ23

チョロ松が去った後、微かにぐすぐすとAの声が聞こえた。

ガラリ、と保健室のドアを開ける。

貴方｢うぅ……っ、｣

カラ松｢まだここにいたのか｣

Aにそう言うと、こっちを振り向いた。

Aの隣に座って、目を見る。

カラ松｢…A、目が腫れてるぞ」

冷やそうか、と言って、凍らした保冷剤をタオルで包んだ。

カラ松｢……タオル俺のしかない…。すまない｣

謝って、Aの目に当てる。

貴方｢……ありがとう、カラ松くん｣

切なそうな顔で言うA。

胸がキュッとして苦しくなる。

カラ松｢いや、こんなこと当然のことだ｣

貴方｢優しいね、カラ松くんは｣

ニコリと笑うA。

思わず、目を逸らしてしまう。

カラ松｢俺が優しいのはお前だけだ…｣

俺はそう言ってAの方を向く。

貴方｢…嘘、カラ松くんは誰にだって優しいよ｣

カラ松｢そうか…｣

Aに言われて、嬉しくなった。

……にしても、さっきのA。

さっきのはずる過ぎやしないか？