【黒子のバスケ】愛してる、なんて嘘。

Liar 17. ページ22

月曜日
　
　
　
　
　下駄箱で靴を履き変えていると、後ろから声をかけられた。
　
　
　
　「おはよう」
　
　
　
　どうやら、彼のようでつい、デートの日のことを思い出して目を逸らし、無言を貫いてしまった。
　

　
　何か言われる前に、とそのまま逃げるようにその場を去った。

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
　…やってしまったぁぁぁぁぁ！！！！！！！
　
　
　
　
　初めて彼を無視した。…というか反抗した。
　
　
　この代償は大きそうだ。
　
　
　
　
　だけど、こうなったら反抗を続けるしかない。いつまでも彼を怖がっていたら自分の思ってることも伝わらない。
　
　
　
　そう決心して、教室の扉を開けた。
　
　
　
　
　＊
　
　
　
　
　『 はあ"ぁぁぁぁぁ』
　
　
　
　避けた。1日中避けた。頑張った。
　
　
　
　机に突っ伏して、腹の奥底から声を出す。
　
　思ったよりもかなりの疲労だ。
　
　
　
　というのも、休み時間毎にに彼が私のいる教室を覗くような仕草をするから、毎度2、3人の友達の背中に隠れていたりしていたのだ。
　
　廊下でも目の前を歩いているのを見つければ、遠回りしてでもいいからと、ミスディレしながらその場を去った。
　
　
　
　『 よし、帰ろ。』

　
　
　もう放課後だし会うことはないだろうとタカをくくって、廊下に出た。が、


　
　
　
　────廊下の曲がり角でばったり会ってしまった。
　
　
　
　
　どうやら知らぬ間にフラグが立って、それを回収してしまったらしい。
　
　
　フラグ回収不可避。
　
　
　
　
　「『 あっ、』」



　これは逃げるのが最善か？
　
　
　そう考えて逃げようと身を翻して走ろうとしたのはいいのだが、
　
　
　
　
　
　
　────体が一向に前に進まない。
　
　
　
　
　それもそうだ。彼がとってもいい笑顔(威圧で死ぬ)で私の手首をグギギと掴んでいるのだから。
　
　
　

　あ、人生詰んだ。

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