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『え!?秀徳高校と合同練習ですか!!』
「そうなの!いいでしょ〜!」
『まぁ…いいとは思います
最高に』
「でしょでしょ!あ〜!楽しみ〜!」
最高にテンションが高い相田先輩を見てこちらまで嬉しくなってしまう。……なんだかんだ言って相田先輩いや、誠凛の先輩方には心を許してしまっている自分がふと居ることに気が付いた。
それ程ここが居やすい環境なのだろうと分かった。
『じゃあ練習頑張ってくださいね、私料理作るんで』
「お願いね、ホント大牟田さんが居てくれて助かるわ!私も監督の方に集中出来るから!」
『むしろすみませんドリンクとか準備出来なくて』
「あーいいのいいの!それ火神君にやってもらう予定だから!」
『?分かりました』
大我にやってもらうのか、まぁ一年だし下っ端だし妥当と言えば妥当だな。
私はただひたすら料理作って片付けて合間に練習を覗いてを繰り返して日々を過ごしていた。
ふと、外を見て夜景が撮りたくなった、田舎ということもあり、街灯が少なく夜空の星が綺麗にみえた。
松葉が無くてもある程度歩けるようになったため、ゆっくり歩いて外へと出て写真を撮る。久しぶりの感覚に、やはり写真を撮るのはいいな、と近くにあったベンチに座って写真のデータを確認していた。
「ここで何をしている」
『!わ、真クン……今ね写真撮っててデータ確認してたの』
「そうか、相変わらず写真が好きなんだな」
そう言って隣に座ってきた。その手にはおしるこがあり、そう言えば中学の時も飲んでたっけ、と少し思い出した。
『写真自体久しぶりに撮ってるよ、最近ずっとバスケバスケだったから』
「…どうだ、お前から見て誠凛は」
『ん?まぁ伸び代があるって感じかな〜未知数な所が多いし』
「…一つ聞くが何故怪我をしている」
一番聞かれたくない事を聞かれ『うぐ』と声が出る。1連の事を話せば隣からクソデカため息が聞こえる。そして肩に何かがかけられた。それは秀徳の長袖のジャージのようで、
「夏だからといって薄着で過ごすと風邪を引くと前にも言っただろう」
『あ、うん』
よく持ってたなこんなの、とジャージを掴めば、「写真を撮るのは終わったのか?」と聞かれる。まぁ久しぶりにしては満足できる分は撮れたし頷けば、体が浮いていた。
真クンの顔が近く、これは俗に言うお姫様抱っこと言うやつでは。
『降ろして、』
「お前は無理が好きなのか?大人しく運ばれていろ」
『え、えぇ…』
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作者名:杜若 | 作成日時:2024年2月12日 23時